2024 年 12月 28日 (土)
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[KWレポート] メタバースの拡張 (3)

ギャルバーズ・エアーポッズ「第2世代プロ」対決

米ニューヨークギャラクシー体験館に用意されている「ギャラクシーバーズ2プロ」©NEWSIS

メタバース時代が現実に近づいている――韓国産業界でこうした受け止めが広がっています。特に、注目されているのは労働災害対策。現場を取材してみました。(最終回)

ワイヤレスイヤホン――サムスン電子やアップルのようなグローバル企業の新製品発表会で、よく「脇役」に追いやられてきたアイテムだ。主人公であるスマートフォンはもちろん、ウェアラブル部門でもスマートウォッチには勝てなかった。

しかし、今年下半期に公開されたサムスン電子とアップルのワイヤレスイヤホンは、舞台裏の脇役水準には止まらないようだ。両社がワイヤレスイヤホンの最上位モデルである「プロ」で対決し、音響やノイズ除去の性能競争などにも関心が集まっている。

業界によると、サムスン電子は最近、「ギャラクシーバーズ2プロ」、アップルは「エアポッズプロ2」を発表した。両社とも最新型フラッグシップスマートフォン、最上位スマートウォッチの新作とともに「ワイヤレスイヤホン」(TWS)分野で最も高級モデルである「プロ」を発表した。

◇バーズ2プロ、音響・ANCともに強化…サイズも15%小さくなって

バーズ2プロはイヤホン本来の機能である「音響」性能が向上しただけでなく、次第に重要な評価点になりつつある「騒音遮断」機能も大きく強化された。

バーズ2プロは24ビットハイファイ(Hi-Fi)オーディオを通じて使用者に高品質の鮮明なサウンドを提供すると同時に、サムスンの独自コーデック技術(SSC)で途切れることなく高品質音楽を伝送する。双方向(2-way)スピーカーを通じて中低音と高音を分離再生し、より没入感のある豊かなサウンドを楽しむこともできる。

「知能型ANC(インテリジェントアクティブノイズキャンセリング、IANC)」機能も大幅に強化された。IANCは前作である「ギャラクシーバーズプロ」から採用され、外部騒音の99%を減らした。バーズ2プロは、さらに高感度(High-SNR)マイクとAI(人工知能)基盤の騒音除去ソリューションを通じて騒音遮断性能を40%ほど向上させ、鮮明な電話通話まで可能になった。

「ギャラクシー生態系」との連携もより楽になった。テレビとも連結が可能で、コンテンツを楽しんでいる時に電話がかかってきた時には、ペアリングされたスマートフォンと自動連結され、通話後にはテレビと再び連結されてコンテンツを楽しむことができる。

サムスン電子スマートテレビに7月に配布されたソフトウェアをアップデートすれば、バーズ2プロとイージーペアリングやオートスイッチングの機能が使えるようになる。バーズ一つだけでギャラクシー生態系の中のすべての機器を利用できるようにするという戦略だ。

このような性能面のほかにも、よりコンパクトで人間工学的デザインが採用された。ユニットサイズが前作対比15%小さくなり、着用感も楽になった。バッテリー容量もより余裕ができ、ANC機能の作動時でも最大5時間(未作動時8時間)使用が可能で、充電が完了したケースと共に使用すれば18時間(未作動時29時間)まで連続再生できる。

7日(現地時間)、米カリフォルニア州クパチーノにあるアップルパークで開かれたアップルの新製品イベントで、エアポッズプロ2が展示されている(AP)©NEWSIS

◇3年ぶりに帰ってきたエアポッズプロ2…ANC性能を倍増させ、利便性↑

3年ぶりに後続製品として投入されたエアポッズプロ2もアップルの新型独自チップである「H2チップ」が搭載され、聴取性能がさらに良くなった。ANCの性能も前作より2倍強力になった。

アップルは、エアポッズプロ2に新しい低歪曲性オーディオドライバーおよびオーダーメード型アンプを採用し、これを通じてより豊かな低音ときれいで鮮明なサウンドを楽しむこともできると強調した。

ただサウンドが豊かになる水準ではない。エアポッズプロ2はパーソナライズされた空間音響で、ユーザーの頭や耳の大きさや形に適したサウンドを提供してくれる。アイフォンで「トゥルーデプス(True Depth)」カメラと連動すれば、空間音響のための個人プロフィールまで設定できる。

H2チップで駆動する「オンデバイスプロセッシング」が車両サイレンや工事現場の工具、あるいはコンサート会場のうるさいスピーカーのような、周辺の大きな騒音を減らし、より満足のいく聴取が体験できると期待されている。

エアポッズプロ2もバッズ2プロのようにiOS生態系を連結する中心軸になるものと見られる。エアポッズプロ2は、アップルのすべての機器に直ちにペアリングされ、簡単に設定することが可能だ。iOS設定の中の新しいエアポッズ専用セクションは、ユーザーが簡単にエアポッズの機能を利用・制御できるようにしてくれる。

エアポッズプロ2自体の機能も向上し、他の機器を使わなくてもメディア再生やボリューム調節が可能になった。ユニット本体を上下に軽くこするとボリューム調節できる。本体を押して音楽を変えたり、電話に出たり、さらに「シリヤ」と言ってハンズフリーでシリに制御を求めることもできる。内蔵皮膚感知センサーが向上し、前作にもあった音楽再生・停止をより正確に作動させることが可能だ。

エアポッズプロ2もバッテリー容量が増え、前作と比べ1時間30分聴取時間が延びた。ANC使用時に最大6時間まで持続する。ケースを使って製品を4回充電する場合、前作より6時間長い計30時間、ANCを体験することができる。

廃漁網リサイクル素材が適用されたギャラクシーバーズ2プロ部品(写真=サムスン電子提供)©NEWSIS

◇ 「環境保護」

今回のバッズ2プロとエアポッズプロ2の共通点は「環境保護」にも力を入れたということだ。バッズ2プロの場合には「廃漁網」など、リサイクル素材を使用した部品の重さが、全体の90%を占める。また、エアポッズプロ2もすべての磁石類は100%リサイクルされたレアアースを使用。各種回路基板のメッキには、初めて100%リサイクル金が使われた。

サムスン電子とアップルのプレミアム無線イヤホン製品は、インフレなどの影響で第2四半期はやや縮小する傾向を見せた。第2四半期の世界の無線イヤホン出荷量は前年同期比15%増加したが、アップルのシェアは22%で前年比1%減少し、サムスンも5%と2%減少した。

ただ、業界ではこのような現象について、大多数の消費者が秋に発売される新製品のバッズ2プロとエアポッズプロ2を待っていたためだとみている。先に発売されたバッズ2プロが音質とANC機能で高評価を得た中で、3年ぶりに投入されたエアポッズプロ2も下半期プレミアム無線イヤホン市場の活況をともにリードするものとみられる。

(おわり)

「メタバースの拡張」はオ・ドンヒョン、ユン・ヒョンソンの両記者が取材しました。

©NEWSIS

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