2024 年 5月 19日 (日)
ホーム特集KW レポート ファンダムプラットフォームの光と影 (3)

[KWレポート] ファンダムプラットフォームの光と影 (3)

サービスの質、払い戻しに問題山積

ファンダムプラットフォームアプリケーション画像©news1

韓流の熱狂的なファンは今、ファン集団(ファンダム)のプラットフォームからスマートフォンで、韓流スタートリアルタイムで会話をしてしています。韓国の「ファンダムプラットフォーム」はいったい、どのように運営されているのでしょうか。その光と影にスポットを当ててみました。(シリーズ3/4)

「ファンダムプラットフォーム」の規模が拡大している。グッズ販売、プライベートメッセージサービス、独占コンテンツなど事業領域を広げて収益を拡大している傾向だ。

しかし、急成長するファンダムプラットフォームの裏には、不十分な消費者保護問題が発生している。過度な課金を誘導し、ファンの心を利用した商売――こう指摘する声も少なくない。

◇「有料コミュニケーション」払い戻しなし

NCソフトのUniverseの「熱血利用者」を自称する大学生Aさん(21)。その代表的なサービスである「プライベートメッセージ」(有名人と1:1でのメッセージサービス)への不満を吐露した。「芸能人が、1カ月間で1日もファンに連絡しない場合もある。多くても、月に2~3回来た程度。それでも払い戻しはしてくれない」

UniverseやSMエンターテイメントの「Dear U」の「Dear U bubble」「Lysn」が運営する「プライベートメッセージ」サービスは、サービス品質や払い戻し政策に関する問題から、立て続けにファンの恨みを買った。

メッセージをよく送る芸能人のことを「孝子」「孝女」と呼ぶ文化もうまれた。

Universeやbubbleは、毎月購読料金を支払う「サブスクリプション型」だ。Universeはプライベートメッセージサービスと独占コンテンツの利用券が含まれた1人券を月額7900ウォン、2人券を月額1万1500ウォンで販売し、最大月額22万9000ウォンの70人券まで選択肢がある。BubbleやLysnは、プライベートメッセージサービスのみを提供する。1人券を月額4500ウォン、2人券を月額8000ウォンで販売する。二つは、人数が多いグループの場合、16人券の月額5万7000ウォンまで選択することができる。

「Universe」アプリケーション©news1

◇「公正かどうか監督が必要」

問題は、サービス品質に直結する「メッセージ送信頻度」が、芸能人の性格や状況によって異なるという点だ。

bubbleを利用する会社員Bさん(27)は「bubbleの場合、『ひと月に1通も来なければ、払い戻ししてくれる』と聞いた。ところが問題は、たった1通だけ来た場合」だと皮肉を込めた。Bさんは「1通でも来てしまえば、払い戻しは受けられない。残念なことに、訳もなく芸能人が恨まれることさえある」と指摘する。

また別のbubble利用者である会社員Cさん(27)は「あるアイドルグループのメンバーが、プライベートメッセージで失言し、グループの全員がbubbleを休止したこともあった。2週間、bubbleを受け取れなかったにもかかわらず、部分的な返済はないと、返済要請は却下された」と不満を語った。

Universeの投稿によると、芸能人がプライベートメッセージを送らなくても、顧客に利用券の払い戻しはしないという。

Universe関係者は払い戻し機能の可否を問う質問に「メンバーシップには、独占コンテンツ利用券などが含まれており、プライベートメッセージのチャットの有無だけで払い戻しをすることは難しい」と答えた。

会社が芸能人にメッセージの送信を求めるようなことがあるのか――という問いには、同社関係者は「長期的に未使用のアーティストには声をかけるが、関連措置に対する詳細な内容は公開していない」と述べるにとどめた。

一方、bubbleやLysnの場合、アプリケーションFAQの「払い戻し関連」の公示に「利用券の購入後30日間、アーティストのメッセージが未受信、返信が未発信の場合には、利用券の終了日から7日以内は払い戻しを要請することができる」と明示されていた。しかし「1件以上のメッセージを受信」した場合の払い戻しはできず、サービス品質に関する別途基準はないとの説明だ。

仁川大消費者学科のイ・ヨンエ教授は次のように指摘する。

「ファンダムプラットフォームは、消費者の期待心理を利用した事業だ。サービスが不適切に提供されている部分には責任がある。責任がないことを約款に明記したという理由で、サービス品質に対する義務がないとプラットフォーム側が主張する余地はある。しかし、プラットフォームでの取引が公正なものかどうか、監督する必要はある」

(つづく)

©news1

RELATED ARTICLES

Most Popular