ダンスチャレンジ→料理、ウェブドラマ、食事動画、メイクアップ
平均15秒から最大10分を超えない「ショートフォーム」(短い動画)コンテンツが、韓国のMZ世代の間で新たなトレンドとして浮上しています。なぜ彼らは「ショートコンテンツ」に向かうのか。その実情を探りました。(シリーズ2/4)
◇30~40代でも人気
ショートフォームコンテンツの主なジャンルは、各種振り付けのカバーや、ダンスチャレンジなど「ダンス」だ。
2020年には歌手「ZICO(ジコ)」の「Any Song」チャレンジから始まり、各種ダンスチャレンジが流行し始めた。これを機に多数のアーティストは、ダンスチャレンジで「新曲」の広報に乗り出し、ショートフォームの利用者も大きく増えた。
最近では、ショートフォームコンテンツの範囲が「ダンス」を越えた。
ウェブドラマ、ユーモア動画、料理レシピ、芸能、モッパン(食事動画)、メイクアップ、デイリールック(私服)……など限りない。
そして次第にMZ世代だけでなく、30~40代の間でも人気が高まっている。
◇視聴時間はテレビ・OTTと遜色ない
企業も、このような流れに合わせてショートフォームをマーケティング手段として積極的に活用している。主要消費層となったMZ世代を中心に、簡単かつ迅速に動画を再生できることに注目しているのだ。
また、短い動画でも強力な宣伝効果が得られ、商品に対するフィードバックを早く得られることも長所として挙げられる。
業界で、ショートフォームブームがいつまで続くかについては、さまざまな意見がある。
ただ、効率を重視する若い利用者の好みを狙ったショートフォームの人気は、簡単には収まらないだろうという見方が優勢だ。特に、GoogleやMetaなど巨大テクノロジー企業(ビッグ・テック)もショートフォームを収益の大黒柱と位置づけており、ショートフォームプラットフォーム競争はさらに激しくなるものと予想されている。
東国大映像大学院のキム・ヨンヒ教授は「ショートフォームは既に一つの消費形態として位置づけられ、ロングフォームであるテレビやOTTなどと比べても視聴時間は遜色ない」と指摘する。
キム・ヨンヒ教授は、多様な分野において、さまざまなインフルエンサーが参入し、ショートフォームの生態系は拡大する、とみる。一方で、ショートフォームの特性上、コンテンツの波及力は極めて高いため、事業者側が不適切なコンテンツが含まれていないか、中身をしっかり点検する必要がある、と提言する。
(つづく)
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