2024 年 7月 27日 (土)
ホーム特集KW レポート「人材難解消」と「費用節減」の矛盾した条件 韓国経済支える外国人材 (3)

「人材難解消」と「費用節減」の矛盾した条件 [KWレポート] 韓国経済支える外国人材 (3)

ワクチン接種を受ける外国人労働者(c)NEWSIS

外国人労働力は、少子化と経済活動人口の減少が確実な韓国で、最も現実的な代案だ。自動化、機械化で人手不足に対応しているものの、依然として現場には「人」が必要だ。

それゆえ「人材難解消」と「費用節減」という矛盾した条件を外国人労働者に求めることになる。ややもすれば国際社会の非難と各種提訴などリスクを抱え込む恐れがある。

◇韓国の外国人、ほとんどが就業者

雇用労働省と統計庁によると、韓国居住の外国人経済活動人口は昨年、87万9000人だった。このうち就業者は84万3000人で、ほとんどの外国人が韓国で働いていることになる。

新型コロナウイルスのエンデミック時代に入り、より多くの外国人労働者が韓国に入国している。同省によると、非専門就職ビザ(E-9)で入国した外国人は5月に21万8659人だった。新型コロナ感染拡大直前の2019年12月は22万3058人だったが、2021年12月には15万人台まで落ち込んだ。しかし、昨年12月に20万人台を回復し、今は増加の流れだ。

彼らの賃金水準は、韓国人労働者と似ている。統計庁と法務省の「2022年移民者在留実態や雇用調査」によると、外国人労働者の勤労時間別賃金水準を「似たような仕事をする韓国人労働者」と比べたところ▽非常に多い(3.6%)▽やや多い(13%)▽似ている(75.3%)▽若干少ない(4.2%)▽非常に少ない(0.8%)――という結果になった。

E-9を保有する外国人の賃金水準は、昨年末の入国者20万人のうち▽100万ウォン(1ウォン=約0.1円)が未満200人▽100万ウォン~200万ウォンが1万6100人▽200万ウォン~300万ウォンが13万9500人▽300万ウォン以上が5万3400人――となっている。昨年の最低時給9620ウォン、1日8時間週5日の勤務で月の労働時間を適用すれば、201万580ウォンが平均月給だ。

◇外国人家事ヘルパー制度

安い外国人労働力を活用して産業・サービス現場の人材不足分を補うという話は、現実に即していないかもしれない。それでも最近「外国人家事労働者」の導入を控え、こうした議論が再び活発になっている。

少子化対策と共働き夫婦の育児支援、結婚・子育てでキャリアが断絶した女性の支援のため、費用の安い外国人家事ヘルパーの導入を国家レベルの政策で展開しようという話だ。「英語が堪能な外国人ヘルパーを安く雇用できれば、子どもの教育にも役立ち、共稼ぎ夫婦が各自の社会活動によりいっそう集中できる」という期待もある。

韓国政府は外国人家事労働者をE-9ビザに含める一方、彼らの管理は、家事サービス認証機関を通じて実施する案を検討している。昨年施行された家事労働者の雇用改善などに関する法律に沿った措置だ。

雇用労働省関係者は「認証機関は労働者教育、在留管理、サービスの品質管理、労働者の苦情解消、勤務上発生した破損処理などの業務領域を担当する」と説明している。

(つづく)

(c)MONEYTODAY

RELATED ARTICLES

Most Popular