2024 年 2月 21日 (水)
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[KWレポート] 韓国“リセット” (6)

先制的かつ積極的な戦略変化

米韓空軍が飛行する様子(写真=合同参謀本部提供)©NEWSIS

韓国でユン・ソンニョル(尹錫悦)政権が誕生して以後、内政や外交、南北関係で新たな動きが始まっています。最新の状況を交え、まとめてみました。(シリーズ6/8)

◇北朝鮮の挑発に報復打撃

韓国政府が3D基調で北朝鮮核問題に多角的に接近する一方で、北朝鮮との葛藤は日増しに高まっている。

南北関係と米朝関係は膠着局面を続けており、北朝鮮は各種ミサイル発射や核物質生産を増大させることで核能力を高度化している。

北朝鮮は今年3月、キム総書記の参観のもと、大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の火星17型を発射し、これを広く公開することで、自発的に取ってきたモラトリアムを破棄した。また、今年5月ごろには、豊渓里(プンゲリ)核実験場の復旧など、核実験を断行できる準備を終え、北朝鮮の7回目の核実験はもはや選択ではなく時間の問題になったと判断される。

米韓は、北朝鮮の挑発レベルに比例して対応水位を高め、「強対強」の対立を続けている。

今月4日、北朝鮮の中距離弾道ミサイル(IRBM)挑発に米韓、日米韓合同海上演習を終えて復帰した米ロナルド・レーガン空母打撃群は、日本海に向けて再び錨を上げた。北朝鮮のIRBMの「挑発原点」を念頭に置いた地対地ミサイル武力デモも展開し、同盟レベルの対抗も続けた。

先制的かつ積極的な戦略変化で、北朝鮮がいかなる種類の核を使用しても強力な対応に直面することを意思と能力の次元で示しているわけだ。

◇重要なのは北朝鮮との信頼形成

しかし、強硬な対応とともに、現状で重要なのは北朝鮮との信頼を形成することであり、そのためには南北間または迂回チャンネルを通じた接触面を全方位的に広げていかなければならない――という提言も出ている。

一部で、核の脅威を含む全般的な脅威を実質的に減少させ、平和体制の諸条件を作っていくのが現実的だとし、北朝鮮の非核化を前提とする米韓交渉推進方式を柔軟に変えていくべきだという指摘も出ている。

統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は報告書で「朝鮮半島平和問題の本質は『敵対関係』の解消だ。核兵器は敵対関係の結果であり、敵対関係の副産物として核兵器を除去したからといって敵対関係が解消され、平和が訪れるとは断言できない」と評価した。

北朝鮮の「非核化」を中心に、これが先行されなければならないというアプローチより、漸進的に、核脅威を含む軍事的脅威を実質的に減少させるアプローチが現実的である可能性がある。

「米韓が非核化を一つの目標とするものの、そのプロセスが漸進的あるいは部分的な核の脅威減少という期間を経る必要がある。長い時間を要し、通常兵器の脅威、平和の制度化と段階的に並行されなければならない。こうした段階的相互安全保障、脅威減少を通じて『完全な非核化』以前に、非核化の効果を作り出す現実的な平和プロセスを考えてみる必要がある」

ホン・ミン氏は、その核心について、南北および周辺大国が相互に安全を保障しながら、可能なことから脅威を減少させる総合的な「協力的転換プログラム」を設計し、合意することだ、と強調する。

北韓大学院大学のヤン・ムジン教授は「今後、日米韓は北朝鮮に対して政治的圧迫、外交的孤立、経済的制裁、軍事的抑制に集中するだろう。経験的事例に照らしてみれば、挑発と制裁の悪循環で北朝鮮の核能力はさらに高度化し、朝鮮半島の緊張はさらに高まった」と憂慮する。

そのうえで次のように警告する。

「朝鮮半島の緊張状況は、南北双方に高コスト構造を形成するという点で望ましくない。特に北朝鮮の挑発と韓国の原点打撃対応原則が衝突した場合、予期せぬ状況に展開する恐れがある。ユン政権は、対話に解決策があり、対決に害があるという東西古今の教訓を疎かにしてはならない」

(つづく)

©NEWSIS

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