2024 年 10月 6日 (日)
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[KWレポート] 韓国コンビニ再発見 (4) CUとGS25、長期的発展をにらみ

ソウルのコンビニでアルバイトが品物を整えている(c)news1

韓国でコンビニ市場が急拡大する中、勢力図も変わりつつある。

韓国公正取引委員会などによると、2021年末の業者別店舗数はBGFリテールのCUが1万5855店舗、GSリテールのGS25が1万5499店舗、セブンイレブンが1万1173店舗だった。

一時はCUとGS25の「2強体制」の様相を見せていたが、昨年上半期にセブンイレブンがミニストップを買収して店舗数が1万3969店に増加し、「3強体制」が確立された。後発ランナーのイーマート24は業界4位で、店舗数は今年第1四半期6000店を超えた。

CUとGS25による1位争いも熾烈だ。店舗数ではCUが1位で、売上高ではGS25が1位で、互いに自社がコンビニ業界1位だと主張している。

CUとGS25はいずれも長期的な発展をにらみ、主な消費層であるMZ世代の集客に力を入れている。彼らの目を引くことを意識し、CUはコムピョビール、延世(ヨンセ)牛乳生クリームパンなどの新製品を、GS25はワン焼酎などの新商品を次々に販売している。

◇抜きつ、抜かれつ

まさにがっぷり四つのCUとGS25の両社だが、コンビニ業そのものにどれだけ集中するかについては姿勢が分かれている。

CUを運営するBGFリテールは、コンビニ業に全社の力を集中させ、商品開発や商品構成改善などの経営効率化に尽力。コンビニの好況の恩恵を十分に享受した。BGFリテールは、連結決算の昨年第3四半期(7~9月)の営業利益が915億ウォン(1ウォン=約0.1円)で前年比31.7%増加。売上高は2兆557億ウォンで前年比11.9%伸びた。どちらも四半期別では過去最大の実績となった。

一方、GS25を運営するGSリテールは、コンビニGS25と共にSSM(企業型スーパーマーケット)GSザフレッシュ、eコマースGSフレッシュモール、ホームショッピングGSショップなどを共に運営している。このため、コンビニ事業だけに専念するというよりは、流通チャンネル全体の相乗効果を期待している。

CUとGS25が抜きつ抜かれつする中で、3位のセブンイレブンは5位ミニストップを買収して規模を急速に拡大した。セブンイレブンはこの買収によって、2600店舗余りのミニストップ店舗を引き入れ、店舗数を約1万4000店舗にまで増やす意向を示した。

セブンイレブンが「3強」の地位を確かなものにするには、従来のミニストップ店舗をセブンイレブンにどれだけ転換できるかがカギだ。ミニストップ店主の商標権保有期間は2024年4月までで、期間終了後、他のブランドに転換して事業継続が可能になる。

「3強体制」に大きく引き離され、4位圏にとどまるイーマート24は、ニッチ(隙間)市場を攻略する狙いだ。イーマート24は昨年第3四半期、累積96億ウォンの営業利益を上げ、年間基準で初めて黒字を出す見通し。店舗数も第3四半期基準で6289店舗となり、規模拡大も着実に進めている。

(つづく)

(c)MONEYTODAY

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