2024 年 6月 22日 (土)
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[KWレポート] 私の赤ちゃん、育てない権利 (10)

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ドイツでは2013年に秘密出産法が制定され、2014年5月から施行された。それ以前は、法的根拠なしに「ベビーボックス」が設置・運営され、匿名出産が続けられてきた。

妊娠した女性が医療機関で、匿名で子どもを出産できるという点で「匿名出産」と同じように見えるが、生母の身の上に関する情報記録を必ず残すという点が違いだ。

すなわち、子どもの出生登録簿には生母の「仮名」が記録されるが、これとは別に生母の身元情報(氏名、住所など)が記録され、国家機関で厳重に保管される。

ドイツでは、生まれた子どもが生みの親を知ることができるようになりそうだ。16歳になれば本人の出産に関する記録閲覧権を要請することが可能になる。ただし、生母がこの閲覧に反対する時は、家庭裁判所の判断に従うとしている。

これに比べ、フランスは裁判所ではなく生母の意志に従う。身元公開を望まない生母の匿名性を永久に保障するのだ。フランスでは匿名出産をしても、医療機関などが出産した女性を対象に、赤ちゃんが自分の出生と関連した事実を適切に知ることの重要性について説明し、女性がこの説明を聞いてもし記録を残すことに決めた場合、自分と父親の遺伝病などの健康状態、出生当時の条件などを国家機関に残すようになっている。

◇独、相談後24%自ら養育選択

先進国は、女性が保護出産制の活用を選択する前、十分な相談を受けることができるようにし、養育対策に対しても十分に考える時間を与える。出産と養育を社会の共通責任と考えているためだ。

ドイツで2014年5月から2018年12月までの間、ドイツ妊娠相談所で、相談を受けた妊娠女性の数は2249人に上る。そのうち、24.2%は子どもを自ら養育する人生を選択した。

ドイツには「妊娠の葛藤状態の回避や克服に関する法律」(妊娠葛藤法)があり、妊娠した女性は州から認可された相談所で、匿名性が保障される相談を受けることができる。

妊娠女性たちが自ら解決策を探したり、養子縁組制度を活用するよう支援したりし、最後は解決に導かれるようにする趣旨だ。

◇安定的に育てられる支援制度を

韓国・国会立法調査処のホ・ミンスク研究員は最近、「保護出産制の論点と熟考すべき課題」という報告書で次のように見通す。

「望まない妊娠によって苦痛を受ける人、妊娠によって非難と孤立に見舞われる人、出産後の人生に対する恐怖で合理的な判断が難しい人は、現在も今後も存在するだろう」

困難に陥る女性と胎児のために、危機心身相談システムを活性化し、出産・養育に対する恐怖、懸念を振り払い、未来を計画できるように支援することが必要だ――こう提言した。そのうえで「ひとり親として、責任を持って、安定的に子どもを育てられるような、さまざまな支援制度を整える必要がある」と訴えた。

(おわり)

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