2024 年 2月 28日 (水)
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[KWレポート] 死角地帯に置かれた「一人中高年」 (2)

人数増に政策が追いつかず…

「考試村」の様子©news1

ソウルの単身世帯10人に3人は「中高年」。その数は年々増えています。ところが一人世帯への支援は手薄で、現地では「死角地帯」といわれています。必要な支援策は何か調べてみました。(シリーズ2/4)

◇関心度は相対的に低く

50代女性A氏「一緒に老後を共有する、そんな友達がいたらいいですね。互いに関係を深めながら友達になれるようなコミュニティを作れたら…」

50代男性B氏「私たちと同じ年ごろの人に会って、親睦を図ることができる集まりがあれば、と思います。互いに話の通じる似たもの同士だから。そういうものが必要だと思います」

「一人暮らし」は毎年増える。

この間、青年と老年一人世帯は注目を浴びたものの、中高年一人世帯に対する関心度は相対的に下がった。しかし、ソウルの単身世帯のうち中高年が占める割合は2020年でなんと31.9%にも上る。絶対的な数字も毎年増えている。しかし、関連支援策は足りない。

統計庁によると、ソウルの中高年(満40~64歳)一人世帯は毎年増加傾向にある。2015年に39万4207人(全体の35.3%)だった中高年人口は、2016年に39万7385人(34.9%)に増え、2020年には44万4218人(31.9%)にまで増えた。ソウルの単身世帯10人に3人は中高年――という説の根拠がここにある。

中高年一人世帯は今後さらに増える傾向にあり、またその速度は高くなっている。

統計庁は2020年に中壮年一人世帯規模を42万8278人と予測していたが、実際には44万4218人に膨らんでいる。既に2022年の世帯推計(44万810人)を超えている。

ソウル研究院が昨年8月から今年2月まで単身世帯を対象に実施した実態調査でも「離婚・別居・死別」で単身世帯になった比率は、2017年の20.9%から28.3%に増えた。

離婚、別居などは、中高年が単身世帯となる主要因だ。また、中高年一人世帯の持続期間は5~10年未満が33.2%と最も高い比率を占め、1~3年未満が最も多い青年層(35.2%)に比べ、一人暮らし期間がはるかに長かった。

◇「寂しくて孤独」

自分一人で暮らす中高年は、青年や老年世代より「寂しくて孤独」だった。

ソウル研究院の調査で、体調が悪い時や慰労が必要な時、急にお金が必要な時に助けを請える人がいないと回答した中高年は15.2%で、青年(13.1%)、老年(12%)より多かった。寂しいと感じている人も65.4%で、青年(58.9%)や老年(64.8%)より多かった。

実際、2019年のソウル市の調査によると、中高年一人世帯は中高年(一人世帯を除く)平均と比較した時、「家族との食事や対話、交流などが思うに任せない」という結果だった。週末の余暇活動の比較でも、テレビやモバイル機器を通じた映像視聴比率が一人世帯は45.8%、中高年は38.5%だった。旅行や野外外出は中高年が34.7%だった半面、一人世帯は28%にとどまった。

中高年一人世帯は住居形態も不安定だった。

ソウル市の調査で、中高年の「持ち家」比率は、単身世帯で42.1%で、それ以外では77.5%だった。半面、チョンセは中高年が19.5%だったのに対し、単身世帯は37.4%であり、ウォルセも中高年は2.9%だったが、単身世帯は20.3%だった。特に、ソウルの中高年一人世帯密集地域に居住する人々は、96.6%が考試院、旅館、宿屋に住んでいた。また、家賃を支払う方式の人が99.1%と大部分を占めた。

中高年一人世帯が経済的に安定した世代という認識とは異なる。所得面でも脆弱だ。

中高年一人世帯密集地域に居住する人々の月平均所得は116万ウォンで、半分以上(57.6%)は基礎生活保障の受給者。自ら生計を維持したり老後に備えたりするには、非常に不十分な状態だった。

◇「実態調査をもとに細心の支援を」

だが、中高年一人世帯に対する支援はまだ非常に不足している。情報へのアクセスが十分でないことも問題に挙げられる。昨年5~6月にソウル市が実施した「ソウル地域単身世帯生活実態および政策需要調査」で「ソウル青年センター」の認知度は49%だったが、中高年などを対象とする「50プラスセンター」の認知度は28.1%に止まった。

ソウル市50プラス財団のソン・ミンヘ博士は「ソウル市中高年一人世帯実態および支援政策報告書」の中で「中高年一人世帯の情報獲得方法はインターネットでの検索などに限定されており、支援などを知らない場合が多い」と証言している。「広報を強化し、集まって何らかの活動ができるような雰囲気を作ることも必要だ」と指摘した。

青年や老年とは異なり、中高年には「気軽に支援を求めない」という特性がある。専門家は、それにあわせて「まず支援をする」システムを構築する必要があると口をそろえる。

ソウル市立大学社会福祉学科のイ・ソンギュ教授は「これまで高齢層に支援が集中し、中高年一人世帯は疎外された側面があった」との認識を示したうえ「農村、山村地域に行くと、最初から放置されている場合も相当ある」と指摘する。「一人世帯も年齢、地域、男女によって必要な支援が異なる。実態調査を土台に中高年一人世帯も、分類を通じて細やかな支援が必要だ」と訴える。

(つづく)

©MONEYTODAY

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