2024 年 7月 20日 (土)
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[KWレポート] ポストコロナ時代の韓流の行方(6)

K-ウェブトゥーンが日本の漫画市場を席巻

カカオジャパンのウェブトゥーンアプリ「ピッコマ」(カカオジャパン)

「ポストコロナ」時代を控え、大きな変化が予想されるコンテンツ産業のなかで、韓流はどのような変化を遂げようとしているのか。その現状を分析してみました。(シリーズ6/計7回)

K-ウェブトゥーンを打ち出した韓国漫画が、出版文化の中心であるグローバル漫画市場を揺るがしている。

カカオジャパンのウェブトゥーンアプリ「ピッコマ」が2021年4~6月期に、世界のアプリ売上7位に上がり、NAVER WEBTOONのグローバル年間取引額も1兆ウォンを超えている。それだけではない。韓国内のウェブトゥーン原作が相次いでドラマ化、映画化され、グローバル市場での興行が続けられるなど、K-ウェブトゥーンの成長は目覚ましい。

これは具体的な数値でも分かる。韓国コンテンツ振興院によると、2018年は4050万ドル(約46億円)だった漫画の輸出額は、2019年こそ4600万ドル(約52億円)と同レベルだったが、2020年には6400万ドル(約72億円)を超える規模に拡大した。

2020年の漫画市場の売り上げは1兆6200億ウォン(約1546億円)で、前年より2900億ウォン(約277億円)近く増えた。同年下半期だけを見ると、11のコンテンツ産業の中で、マンガ市場の売上と従事者数は前年比で最も大きく成長した。

NAVER WEBTOONは2020年末、グローバルMAU(月間利用者数)が7200万人を突破し、有料取引額8200億ウォン(約783億円)を達成した。ピッコマは2020年第3四半期の取引高が対前期比44%増、対前年同期比247%増で1300億ウォン(約124億円)を記録。世界マンガ市場の3分の1を占める日本で、トラフィック(送受信されるデータ量)と売上市場の1位を占めた。

ウェブトゥーンのコンテンツがドラマや映画などの映像コンテンツに形を変えてグローバル市場に打って出て、そこで通用している点も注目に値する。

ウェブトゥーンデータ専門分析サービス「ウェブインプロ」によると、ウェブトゥーン原作の作品は、2020年9月基準で200本に達した。このうち同年12月に公開されたNAVER WEBTOON原作の米動画配信大手ネットフリックス(NETFLIX)ドラマ「Sweet Home」は、公開から4日後にアジア、北米、ヨーロッパなど70カ国以上で「今日のトップ10」に輝いている。

これは、韓国ウェブトゥーンがグローバル市場でも力を持つということを示す事例といえる。専門家たちは、韓国のウェブトゥーン作家が若返り、感受性が鋭くなったおかげで、ウェブトゥーンを基盤とするコンテンツによってグローバル市場でも人気を集めることができるようになった、と分析する。

韓国映像大学校漫画コンテンツ科のパク・ソクファン教授は「韓国のウェブトゥーンは米国や日本のマンガに比べて質的に高いと断定することはできない。だが、作家の水準がグローバルマインドを代弁できるほどに上がった」と考える。「最近では、有名な漫画『全知的な読者の視点から』のように、ウェブ小説で始まったものがウェブトゥーンの日本市場で人気を得ている。『俺だけレベルアップな件』もグローバル市場で共感が得られ、人気を得た作品だ」と分析する。

パク教授はまた、韓国のウェブトゥーンが米国や日本の漫画のスタイルをあまねく備えている点も成功の要因だと強調する。

「米国のコミックスは、内容は短いがカラーという形式を備えている。日本の漫画は白黒のシリーズ連載物という特性がある。韓国のウェブトゥーンはこの2つのスタイルの長所を合わせながら、グローバルな文化商品として作られたものだ」

(つづく)

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