Startup Story ~~ 成功のカギ
ワールド・フォレスト(WORLD FOREST)チョ・セリム代表
◇双方向のイベント
ワールド・フォレスト(WORLD FOREST)のファンダムプラットフォーム「ITTA」。2020年11月の発表以来、1万人以下にとどまっていた会員数は、この6カ月間で大幅に増え、2万5000人となった。
BoAの「JumpingBoA」、東方神起の「カシオペア」、EXOの「EXO-L」――チョ・セリム代表がさまざまなファンクラブで活動しながら感じた「残念だった点」が、マーケティングに反映された結果だ。
今年3月、即席写真館「人生4カット(LIFE FOUR CUTS)」と手を組んだイベント提携もそうだ。
会員たちがITTAアプリで活動しながら積み上げたポイントを使って、自身が好きなアーティストに投票すると、そのアイドルで飾られた写真フレームなど、多様なイベントを楽しむことができる。ファンが参加できる双方向のイベントとして企画したものだ。
「ファンダム産業が一般の産業と最も異なる点は、会員が自身の考えを積極的に表現することと、イベントに進んで参加することです。最近、サービス改善に関するアンケート調査を実施したところ、参加景品もないのに4000人を超える会員が意見を伝えてくれました」
チョ代表はこう説明する。1日に数百個ずつ出てくるITTAのコミュニティ掲示板を見ながら、会員たちが自由に集える「遊び場」を作ることが重要だ、と重ねて実感したという。
◇中国語/英語版
ITTAの今年の目標はグローバル進出だ。
現在、ITTAはハングル版しかないが、計55カ国2000人余りの外国人会員が加入している。ベトナムやインドネシアなど東南アジアから、中東やアフリカまで出身国も多彩だ。
SNSを通じてITTAに加入した外国人会員らは、オンライン翻訳機とインターネット検索を通じてサービスを利用しているという。そうした人たちが、自らコミュニティ掲示板をつくり、活動している。チョ代表は「K-POPに対する情熱がものすごい」と感じる。
今年末、中国語と英語版を披露する予定だ。外国人の顧客管理のために、タイや香港出身の職員2人も採用した。
HYBEの「Weverse」とSMエンターテインメントの「DearU」など、大型企画会社プラットフォームと競い合うことになる。
チョ代表はこう差別化を図っている。
「これら大型企画会社のプラットフォームはアーティストとファンのコミュニケーションに、より焦点を合わせています。ITTAはファン間のコミュニケーションを強調するファンダムプラットフォームとして成長していきます」
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