2024 年 11月 25日 (月)
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K-POPファン同士をマッチング (上)

Startup Story ~~ 成功のカギ

ワールド・フォレスト(WORLD FOREST)チョ・セリム代表

ITTAのHPキャプチャー©KOREA WAVE

◇「真のファン」

K-POPの地位が高まるとともに、ファンダム(熱心なファン)経済も大きく成長した。

BTSの所属会社BIGHIT MUSICの親会社HYBEが推算したK-POPファンダムの経済規模は8兆ウォン――これは今年の韓国文化体育観光省の予算より大きい。無視できないほど大きくなったファンダム経済だ。

だが、ファンダムに関連したシステムは依然、過去の状況にとどまっている。個人の直接取引方式のグッズ取引で詐欺が横行し、大型ファンカフェ中心のコミュニケーション方式は、新たなファンの流入を妨げる。

アーティストファンクラブ活動15年目の「真のファン」を自負するワールド・フォレストのチョ・セリム代表の悩みも、ここから始まった。

ファンによる、ファンのためのプラットフォームはないだろうか――これを追求することで生み出されたのが、ワールド・フォレストのファンダムプラットフォーム「ITTA」だ。

その主な機能は、中古取引、コミュニティ、コンテンツの三つ。中でもコミュニティに焦点を当てている。

「2019年の創業当時、中古取引に重点を置きました。ただ、その後、取引より、さらに重要なのがファン間のコミュニケーションだということがわかったのです」

チョ代表はこう振り返る。

ワールド・フォレスト(WORLD FOREST)チョ・セリム代表©MONEYTODAY

◇ファンクラブ文化の変化

ITTAのコミュニティ方式は独特だ。

ファンが各自の目的に合わせてコミュニティ掲示板を作成し、その中で自由に対話しながら遊ぶことができる。ファンが直接コンテンツを生産し、消費する方式だ。

このようなコミュニティ方式を採択した理由が「最近のファンクラブ文化の変化」という。

かつてのファンクラブは、大型化・組織化されていた。ファンクラブ内に運営組織があり、残りのファンは運営組織の決定により、一瀉千里(いっしゃせんり=淀むことなく一気に動く様子)に団結して活動した。しかし最近、ファンクラブは細分化し、組織は点在化した。

「これまで80万人規模だった大型ファンクラブが、最近は2万人、5万人単位に分かれ、それぞれ活動しています。以前は大型ファンクラブだけが開催していたアーティストの『誕生日カフェ(応援広告)』も、最近は小型ファンクラブや個人が、自身の好みに合わせて運営しています」

チョ代表はこう解説する。

このようなファンの需要を反映したサービスが、ITTAの1対1マッチング機能だ。

利用者はこの機能によって、同じアイドルが好きな友達を紹介してもらえる。

紹介方法も直観的だ。この機能で確認できるのは、相手のプロフィール写真とID、そして居住国ぐらい。これだけの情報をもとに、気に入った相手に友達申請を送り、友達になればチャットができる。

「匿名掲示板、K-POPニュース掲示板など、ユーザーが作った多様なコミュニティ掲示板は、ITTA特有のものです。ファンダムプラットフォームとしての機能を強化した結果です」

チョ代表はこう胸を張った。

©MONEYTODAY

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