K-POPアルバム、グッズ、K-Food、K-Beautyを取り扱うオンラインストア「ケイタウン・フォーユー(KTOWN4U)」。ここが最近、500億ウォン規模の投資誘致に成功した。
参加したのは、韓流コンテンツ関連企業に関心を示すLBインベストメントやSJ投資パートナーズ、KB証券。KTOWN4Uがさほど知られた企業ではない。それゆえ、ここが500億ウォンも投資を受けるというのは意外だという評価になっている。
KTOWN4Uは一見すれば――投資誘致をするやいなや500億ウォンを得られるというほど――魅力的な事業を展開しているわけではない。K-POPに関わる直接購入のグローバルプラットフォームであり、簡単に言えば「K-POPアーティストのアルバムを海外に流通させている」という会社だ。
いまやストリーミングの時代だ。レコードやCDなんて、いつのころの製品なのか……。こう考える人にとって、500億ウォンの投資は危険極まりないと映るのは事実だ。
ところが、KTOWN4Uのターゲットが「K-POPファンダム」という角度からみれば、話は違ったものになる。
韓国国際交流財団(KF)の集計では、韓流ファンは昨年、世界各地に計1億5660万人。K-POPやKフードなどの同好会活動に取り組んでいる。K-POPファンダムの市場規模は、これほど大規模なものなのだ。
BTSコンサートを見るために、新型コロナウイルス感染を顧みず、全世界からラスベガスに数十万人が集まった。この動員力が、K-POPファンダムの市場性を見せつけているわけだ。
KTOWN4Uを見る。プラットフォーム内には、世界170カ国、5000に達するK-POPファンクラブがページを作って活動している。昨年、韓国全体のアルバム出荷量5700万枚のうち1026万枚が、このKTOWN4Uで売れ、うち90%が海外に渡った。新型コロナ感染の中でも、昨年の売り上げが2146億ウォンに達したわけがここにある。
KTOWN4Uの売り上げは2016年には134億ウォンだった。この5年間で15倍以上成長した。BTSやNCT、BLACKPINKなどのメガアイドルが同じころに登場し、グローバル市場に進出したした時期と、すっぽり重なる。
ここから次のような観測につながる。
K-POPやKドラマなどがグローバルに根付いた文化として存在し続けるならば、コンテンツを直接扱う企業だけでなく、関連する消費財を販売業者からも、韓流のユニコーンが誕生する可能性がある――。
KTOWN4Uへの投資に参加したSJ投資パートナーズのチャ・ミンソク副社長は「KTOWN4Uは、強力なファンダムに根付いたグローバルプラットフォームとして成長している。次世代ユニコーンとして遜色ない」と太鼓判を押す。
「K-POPだけでなく、韓流コンテンツ全般がグローバルのライフスタイルとして定着してきた」。KTOWN4Uのチェ・ウォンジュン代表はこんな認識を示している。米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)やティービング(TVING)などで人気を集めるKドラマの商品も強化しているといい「需要が相当ある」という状況のようだ。
「今後、ファンダムに関わる韓流市場がさらに拡大するだろう。グローバルの拠点として大規模物流センターを構築し、流通の競争力を強化していく」。チェ・ウォンジュン代表はこう意気込む。
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