
韓国の即席ラーメン、いわゆる「K-ラーメン」の2025年上半期(1~6月)輸出額が初めて1兆ウォン(約1160億円)を超えた。輸出の増加傾向が続くなかで、主要企業である三養食品などの下半期業績も明るい見通しが示されている。
韓国貿易協会の貿易統計によると、2025年上半期のラーメン輸出額は7億3172万ドル(約1兆184億ウォン)で、前年同期比23.9%増加した。上半期のラーメン輸出額が1兆ウォンを突破したのは今回が初めてとなる。
韓国ラーメンの輸出は年々過去最高を更新しており、2022年には約5335億ウォン、2023年には約6207億ウォン、2024年には約8213億ウォンと成長してきた。2025年に入ってからは毎月2桁台の増加率を維持しており、1~6月の月別伸び率はそれぞれ25.3%、30.4%、25.8%、24.1%、18.1%、21.4%に達している。
特に輸出全体の6割を占める三養食品の業績が好調だ。金融情報会社エフアンドガイドによれば、2025年第2四半期の同社の連結売上高は5642億ウォン、営業利益は1295億ウォンと、市場の期待に沿う水準となる見込みだ。
高い固定費や為替差益の減少といった逆風にもかかわらず好調が続く背景には、同社が6月に本格稼働を開始した「密陽(ミリャン)第2工場」がある。生産能力の拡大に加え、平均販売単価が高い米国や欧州市場での販売が伸びたことが利益率改善に寄与した。
三養食品の関係者は「米国、欧州で『ブルダック』ブランドの認知度が高まり、現地法人による流通網も強化されたことで海外需要が拡大している。密陽第2工場の稼働率が今後さらに上がることにより、下半期の輸出にも弾みがつくと見ている」と述べた。
K-ラーメンの輸出拡大を受けて、他の食品大手も海外展開に力を入れている。農心(ノンシム)は釜山に輸出専用工場を着工。2026年下半期の完成を目指し、年間5億食の輸出を計画している。
また、オットゥギはベトナムや米国を中心に海外事業を拡大中で、現地法人の新設や物流分野への投資も加速。2025年中には看板商品「ジンラーメン」のインドネシア販売も開始する。
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