
韓国の中小K-ビューティー企業の輸出が29カ月連続で増加する中、これを陰で支える物流・マーケティング・採用分野のスタートアップ企業が注目を集めている。K-ビューティーの世界進出を後押しする“名脇役”として、特化型ソリューションを提供する新興企業の成長が加速している。
中でも物流スタートアップ「PUMGO」は、取引企業の約8割がK-ビューティーブランドという業界特化型だ。とくに日本市場への進出支援に力を入れており、人気の高いQoo10ジャパンで「5日以内配送保証」サービスを展開。従来よりも約70%配送時間を短縮した「16時間で日本に届く」配送体制を実現した。今年6月にはeBay Fulfillment Allianceに参加し、Qoo10ジャパンの公式配送業者にも選ばれている。
こうした成果の背景には、日本での韓国化粧品人気の高まりがある。2025年上半期の日本向け中小企業による化粧品輸出額は39億ドルで、前年比12.6%増と好調。今後もPUMGOの処理量は拡大が見込まれる。
また、SNSを活用したバイラルマーケティングを支える「NuriHouse」もK-ビューティーとともに急成長中だ。NuriHouseが運営する「Nuriラウンジ」は、登録されたクリエイターの中から最適な人材をブランドにマッチングさせるグローバルなインフルエンサープラットフォームだ。
特にマイクロインフルエンサーに特化しており、昨年6月に北米コミュニティを立ち上げてからわずか1年で登録クリエイター数が10万人を突破。今年上半期の売り上げは前年同期比で約190%増加し、6月には35億ウォンの追加資金調達も成功させた。
さらに、採用面でも支援が広がっている。スタートアップ「Coffee Chat」は業界ニーズを反映し、K-ビューティー専門の求人プラットフォーム「CoGongGo」を2025年4月に立ち上げた。職種・製品カテゴリ・販売地域・流通チャネル・ブランドSNSに至るまで、企業のニーズに応じた求人設計が可能で、サービス開始2カ月でCJオリーブヤングなど100社以上が利用している。
中小ベンチャー企業省によると、2025年上半期における中小企業の輸出品目で1位となったのは化粧品であり、輸出額は前年同期比19.7%増の約5兆5000億ウォン。昨年の過去最高記録も更新した。
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