
韓国の美容産業が、世界的な人気を誇るK-POPスターとのコラボを通じ、グローバル市場での存在感を高めようとしている。アイドルスターを起用した広報戦略で、海外ファン層の関心を取り込み、国内では10代を中心とした若年層の消費者層拡大を狙っている。
韓国の大手ビューティー企業APRは、新製品「ブースタープロミニプラス」と「ブースター振動クレンザー」のモデルに、ガールズグループIVEのチャン・ウォニョンを起用した。この2つの美容機器は手頃な価格帯で、持ち運びやすさと使いやすさが評価されており、10代~20代の若者層の利用が目立つという。
APRはチャン・ウォニョンの華やかでアイコニックなイメージが、自社ブランドの方向性と一致するとしている。「Z世代の象徴」とされる彼女と共に、幅広い消費者の関心を集めたいとしている。今後は、テレビCMやビジュアルキャンペーン、フォトカード配布イベントなど多角的な広告を展開する。
また、ビューティーブランド「アヌア」は、男性アイドルグループTHE BOYZのヒョンジェを「PDRNライン」のアンバサダーに抜擢。ヒョンジェの澄んだイメージがブランドの価値観と調和するとし、セラムやクリーム、マスク、パッドなどの代表製品を通じて広告展開を行っている。
韓国化粧品ブランド「リ―エンケイ」も4月、新たな水分ケアライン「ハイパーヒアル・プランピング」のモデルにTHE BOYZのジュヨンを起用。ブランド再構築に合わせ、ブランドイメージと調和するアイドルをキャスティングしたという。
こうしたK-ビューティー企業によるアイドル起用の背景には、K-POPスターが持つ強力なグローバルファンダムの存在がある。SNSを通じた拡散力や自然な口コミ効果に加え、韓国文化全体に対する関心の高まりがK-ビューティー製品の購買にも影響を与えている。
(c)news1