
Kビューティーのブームはいつまで続くのか。
この問いは、過去2年間、韓国化粧品業界関係者に最も多く投げかけられたものだ。
2023年初め、TikTokなどSNSで韓国化粧品を称賛する海外インフルエンサーが急増し、Kビューティー熱は本格化した。その後2年で販路はオンラインからオフラインへと広がり、米コストコやセフォラなど大手小売網でも「MADE IN KOREA」ブランドが容易に見つかるようになった。
当初はアマゾンを中心とする単一チャネル依存がリスク視され、競争激化によるマーケティング費用の増大や新興ブランドの成長阻害が懸念された。中国市場での急成長後に外部要因で失速した過去のケースが重ね合わされたのである。
しかし、2025年現在のKビューティーは状況が違う。
米国で輸入額が伸びる中、韓国の流通企業は欧州へ軸足を広げた。美容プラットフォーム大手シリコンツーは2年前にポーランドに物流拠点を建設し、欧州各国に支社を設立。現在はパリ中心部にKビューティー専門セレクトショップを展開し、ロンドンで2店舗、年内にはミラノ進出も予定している。
観光地を含む欧州の主要都市で韓国コスメが存在感を増している。
さらに、韓国インディーズブランドを支えるOEMメーカーも欧州進出を強化。ロレアルやエスティーローダーの製品も手掛ける大手コスメックスは、フランスに事務所を開設し、ラグジュアリーレベルのプレミアム製品開発を進めている。
こうした動きを踏まえ、Kビューティーは一時的流行にとどまらず、生活に根付いた「ひとつのカテゴリー」として定着しつつある。
製造技術、流通網、ブランドの創意が結びつき、今後は欧州を越えてインドや中東市場にも拡大していくことが見込まれる。
Kビューティー旋風は今日も進行形だ。【MONEYTODAY チョ・ハンソン記者】
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