
韓国の「クァンタム・エアロ(Quantum Aero)」が韓国航空宇宙産業(KAI)と手を組み、人工知能(AI)パイロット技術の開発を加速させる。アメリカの防衛AI分野の先導企業である「Shield AI」との戦略的協力を基盤に、次世代の国軍無人戦闘システムに革新をもたらすことが可能になった。
クァンタム・エアロは20日、KAIにAIパイロット開発プログラム「Hivemind Enterprise(HME)」を供給する契約を締結したと明らかにした。HMEはShield AIが開発したAIパイロット用ソフトウェア開発キット(SDK)であり、操縦士の介入なしに戦闘機が自律的に任務を遂行できるよう設計されている。
AIパイロット技術はすでに米軍のさまざまな無人航空機に適用され、その性能が検証されている。MQ-20、X-62、MQ-35A、MQM-178などの機種で実際に運用され、自律飛行の能力が証明された。AIを基盤とする無人戦闘機の開発が世界的に活発になる中で、韓国軍も独自の戦闘AI技術の確保に拍車をかけている。
クァンタム・エアロは今回の契約を通じて、国内の防衛産業におけるAI分野での地位をさらに強固なものにする。同社は昨年6月、韓国海軍と協力し、Shield AIの垂直離着陸無人機(V-BAT)の戦闘実験を遂行した。また、現代ロテム、ハンファエアロスペース、大韓航空、ハンファシステムなど、主要防衛企業と秘密保持契約(NDA)を締結し、協力を拡大している。
AIを基盤とする戦闘システムは、未来の戦場環境を変える核心技術として評価されている。AIパイロットは戦場の状況を自ら分析し、最適な戦術を判断して、操縦士の介入なしに任務を遂行することができる。有人・無人の複合作戦や次世代の空中戦において必須の技術として定着しそうだ。
クァンタム・エアロは、グローバル防衛産業AI市場での競争力確保にも力を注いでいる。現在、Shield AIの韓国独占技術パートナーとして活動しており、海外の最先端AI技術を国産化し、国内の防衛産業企業および軍に供給する役割を担っている。最近では37億ウォン規模の投資を誘致し、設立から1年で累計投資額が47億ウォンに達するなど、成長の勢いを見せている。
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