韓国大統領選挙が翌日に迫るなか、与野党の有力大統領選候補の配偶者が依然として姿を見せないでいる。与野党が「超接戦」の様相を呈し、さまざまな議論に巻き込まれた配偶者たちが登板しない方が有利だという計算が働いているようだ。
与党「共に民主党」候補イ・ジェミョン(李在明)氏の妻、キム・ヘギョン(金恵景)氏は先月9日に「過剰儀典疑惑」に関する国民向け謝罪記者会見後、完全に姿を消した。民主党では、キム・ヘギョン氏が登場させるべきかどうか見計らっていたが、結局、有権者の前に姿を現さない可能性が高くなった。
民主党選挙対策委員会の関係者は8日、news1の取材に「(キム・ヘギョン氏が)登場してあえて論争を拡大させる必要があるだろうか。キム・ヘギョン氏の登板は焚き口に燃料を入れて火をつける格好だ」と述べている。キム・ヘギョン氏は今月4日、イ候補の期日前投票にも同行せず、投票したかどうかも確認されていない。
保守系野党「国民の力」候補ユン・ソンヨル(尹錫悦)氏の妻キム・ゴニ(金建希)氏もやはり、ドイツモーターズ株価操作疑惑、虚偽履歴論議などに巻き込まれており、登板しなかった。キム氏が公の場に姿を現したのは、昨年12月26日の謝罪記者会見1回だけだ。
ただ、キム・ゴニ氏はその後数回にわたって非公開活動をマスコミに報道されたことがある。キム・ゴニ氏は4日、自宅近くで期日前投票をしたところをメディアにとらえられた。投票後、感想を尋ねる取材陣に「ご苦労さま」とだけ述べて、姿を消した。
こうした配偶者の行動は「超接戦」のなか、リスクを最小限に抑えようという陣営の意図が込められている。疑惑が提起された配偶者が登板する場合、論議がさらに大きくなるという懸念があったようだ。
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