
韓国大手通信会社SKテレコムは4日、ユーザーの音声を分析して心の健康を管理する「メンタルビジョン(MentAl VISION)」技術を活用し、SKグループの役員・職員を対象に最適な健康プログラムを推薦するサービスを開始したと明らかにした。
メガ・ニュース(MEGA News)のパク・スヒョン記者の取材によると、この「私の心の状態を確認する」サービスは、忙しい現代社会で多くの会社員がストレスなどにより心の健康を保つのが難しいという点に着目し、より効率的な管理のために社内の「ハッピネスウィング修練院」と協力して開発された。
SKテレコムはこのサービスのために音声ベースのAIモデルを活用し、ユーザーの音声から不安感や憂鬱感などの心理状態を分析する「メンタルビジョン」技術を新たに開発し、誰でも音声だけで現在の心の健康状態を簡単に把握できるようにした。
サービスの利用方法は簡単で直感的だ。ポップアップ画面の案内に従って4つの文を読み上げ、カメラを通じて指定されたエリアに顔を合わせて待つと、自分の心の健康分析結果が表示され、その分析内容に基づいて「ハッピネスウィング修練院」のカスタマイズされた健康プログラムが推薦される。
SKテレコムと「ハッピネスウィング修練院」の「私の心の状態を確認する」サービスは、SKグループの役員・職員を対象に提供され、「ハッピネスウィング修練院」のホームページまたはモバイルアプリのメインページから利用できる。
ストレス分析とサービスの開発は、SKテレコムと共同でサービスを開発したヘルスケアスタートアップ「愉快なプロジェクト」が担当した。
カナダのグローバル・ウェルネス企業「テルラスヘルス」が2025年6月に発表した精神健康指数(MHI)によると、韓国の労働者は調査対象の8カ国(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、シンガポール、ヨーロッパ、ニュージーランド)の中で最も低い数値を記録した。韓国の労働者の40%以上が憂鬱感、不安感、孤立感を感じていると答え、回答者の38%は責任感、30%は精神的な問題によって仕事の生産性に悪影響を受けていると答えた。
SKテレコムは今回の「私の心の状態を確認する」サービスのリリースを契機に、SKの役員・職員の心の健康状態をより綿密に把握し、最適なプログラムの推薦を通じて健康の向上を支援する。
また、役員・職員向けサービスを通じて蓄積された経験を基に、今後はより多様な分野で顧客の健康促進に貢献するヘルスケアAI技術およびサービスを開発・発展させていく。
「メンタルビジョン」以外にも、音声分析を通じて喉頭疾患や声帯結節、喉頭がん、痙攣性発声障害を診断できる「ボーカルビジョン(VocAl VISION)」技術が食品医薬品安全処の医療機器認可を取得するなど、顧客の健康のためのさまざまな技術を研究している。
SKテレコム未来R&Dラボ長のイ・ジョンミン氏は「SK構成員向けサービスを手始めに、さまざまな顧客が心身の健康を増進できるような技術を提供していく」と述べた。
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