2025 年 3月 31日 (月)
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AIでゲーム市場を揺るがす韓国クラフトン…オープンAIと提携、過去最高業績

クラフトンのキム・チャンハン代表=同社提供(c)news1

韓国の大手ゲーム会社「クラフトン(KRAFTON)」が2024年に過去最高の業績を記録し、勢いを増している。AI(人工知能)技術を活用したゲームの開発や、オープンAIとの提携が本格化する中、ゲーム市場の勢力図を大きく変えつつある。

クラフトンは2024年の年間売上高2兆7098億ウォン、営業利益1兆1825億ウォンを記録したと発表した。これは前年同期比で売り上げが41.8%、営業利益が54%増加した。

2024年第4四半期の売り上げは前年同期比15.5%増の6176億ウォン、営業利益は31.1%増の2155億ウォンだった。

これにより、クラフトンは売り上げ基準で韓国ゲーム業界2位となる見通しだ。証券業界の予測では、2023年の売り上げ2位だったネットマーブル(Netmarble)の2024年売り上げは2兆6559億ウォンと見込まれている。

クラフトンの好業績を牽引しているのは、やはり主力タイトルである「PUBG: BATTLEGROUNDS(バトルグラウンド)」だ。

PC・コンソール版は、基本プレイ無料化の影響もあり、2024年の最大同時接続者数が89万人に達するなど、安定したトラフィックを維持している。また、モバイル版「PUBG MOBILE」のインド市場での売り上げが過去最高を記録し、クラフトンのモバイル部門の売り上げは前年比35.7%増加した。

クラフトンの成長のもう一つの要因は、AI技術の積極的な導入だ。クラフトンはAI技術をゲームに組み込む取り組みを進めており、NVIDIAやオープンAIとの協力関係を強化している。

2月初め、クラフトンのキム・チャンハン代表は、韓国を訪れたオープンAIのサム・アルトマンCEOと会談し、「ゲーム特化型AIモデル」の研究について議論した。オープンAIのCEOが1泊2日の短期間の訪韓中にゲーム企業の代表と会談したこと自体が、業界内で驚きを呼んだ。

クラフトンは社内にディープラーニング(深層学習)部門を設置し、AI技術の開発力を強化してきた。その成果として、2023年に発売した犯罪捜査アドベンチャーゲーム「Uncover the Smoking Gun」では、オープンAIのGPT-4oを搭載し、まるで人間と会話しているような没入感を実現した。

さらに、3月にはAIを活用した新技術「CPC(Co-Playable Character)」の導入を予定している。これまでのNPC(Non-Player Character)は事前に設定された行動しか取れなかったが、CPCはプレイヤーと会話し、思考するように設計されている。

キム・チャンハン代表は「オープンAIと協力し、より高度なCPCの開発や、ゲーム特化型の大規模言語モデル(LLM)のチューニングについて議論し、実務チームで具体的な協力方法を模索している」と述べた。

(c)news1

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