2026 年 1月 24日 (土)
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AIが半導体を設計、ロボットが車を製造…目前に迫る新常態への備えが急務 [韓国記者コラム]

2026年1月6日、米ラスベガスで開かれた「CES」を前に、現代自動車グループの記者会見で披露されたヒューマノイド「アトラス」試作機(左)と開発モデル(c)news1

人工知能(AI)とヒューマノイドロボットの社会実装が、想定以上の速さと規模で進みつつある。関連法制の整備や雇用対策の議論を急ぐ必要があるとの指摘が強まっている。AIやロボットが人の仕事を置き換えるという見通しは、これまで漠然とした「将来の新常態(ニューノーマル)」と受け止められてきたが、技術進展の加速で現実化の時点が大きく前倒しされている。

業界によると、サムスン電子は華城キャンパスの高性能計算(HPC)センターで「AIファクトリー」構想を推進中だ。総額1兆5000億ウォンを投じた同センターは地下1階、地上11階建てで、9つのサーバールームに約11万6000台のサーバーを備える。

AIファクトリーは、半導体の設計、工程、運営、装置、品質管理までをAIが統合的に担う知能型製造基盤だ。単なる自動化にとどまらず、工場全体を一つの有機体として機能させ、AIが自律的に判断・学習・最適化する未来型の製造モデルを目指す。

AIはすでに中核工程に入り込んでいる。回路設計ではAI導入により処理速度が従来比20倍に向上。人が手作業で修正していたコードを、AIが瞬時に最適化する。製造工程でも、0.5秒から最短0.1秒単位でデータ解析を重ね、歩留まり改善につなげる開発が進む。

サムスン電子は昨年10月、イ・ジェヨン(李在鎔)会長と米エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)との会談を契機に、最新GPU約5万基を段階的に導入し、AIファクトリーの具現化を早める方針を明らかにした。エヌビディアのデジタルツイン基盤「オムニバース」を活用した製造環境づくりも並行して進める。半導体部門では年末人事でデジタルツインセンターを新設し、専門チームを編成した。

現代自動車グループも製造工程へのヒューマノイド投入を準備する。CES2026で注目を集めた「アトラス」を、2028年から米ジョージア州の「メタプラント・アメリカ(HMGMA)」で部品作業に配備する計画だ。

調査会社カウンターポイント・リサーチは、世界のヒューマノイド設置台数が昨年1万6000台、2027年には10万台を超えると予測する。わずか2年で普及が5倍超に拡大する見通しだ。製造分野から商業、家庭へと広がるとみられ、かつて2060年前後とされた「1人1ロボット」の時代は、想定より大幅に早まる可能性がある。

大信証券は、生産職の1割をロボットに置き換えた場合、現代自動車の年間損益が1兆7000億ウォン改善すると分析する。アトラス公開後、「金属労組ならぬロボット労組の時代が近い」との声が冗談交じりに聞かれる背景だ。

専門家は、流れを止める発想ではなく、備えを急ぐべきだと訴える。大林大のキム・ピルス教授(未来自動車学科)は「現代自動車は車にとどまらず、都市型航空交通(UAM)まで含むロボットモビリティ戦略を打ち出した。AIとロボットが雇用を置き換える時期は想像以上に早い。代替不能な新産業の創出と法制度の整備を、政府と政治が急ぐ必要がある」と強調した。【news1 チェ・ドンヒョン記者】

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