人工知能(AI)で作った有名歌手の声による「AIカバー曲」について、技術が広がると犯罪に悪用されかねないという懸念が出ている。著作権上も問題があり、規制の動きが高まっている。
AIカバー曲とは、例えば、AIが作った韓国歌手イム・ジェボムの声でIUの「Good Day」をカバーするとか、米歌手ブルーノ・マーズの声で「NewJeans(ニュージーンズ)」の「ハイプボーイ」を歌うようなものだ。
ユーチューブは、AIカバー曲を歌手が実際に録音した曲のように装ってアップする行為を規制するガイドラインを導入する。
今後、数カ月以内にAIが生成したコンテンツにその旨を表示するよう義務付ける。また、著作権を有する会社はアーティストの声を模倣したコンテンツの削除を要請することもできる。
ユーチューブでは最近、AIカバー曲が増えており、それだけを専門とする国内チャンネルだけでも数十個ある。ブルーノ・マーズの「ハイプボーイ」映像は230万ビューを超えた。
韓国音楽著作権協会も今年3月、AIカバー問題などに対応するためのタスクフォースを設置し、AIに関する著作権の法律を設けることも議論している。
ある業界関係者は「音声合成技術の氾濫を放置すれば、ボイスフィッシングや選挙介入などで悪用される懸念がある。AIを利用して他人の音声を無断で合成する行為を法で強く規制する必要がある」と話している。
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