
共働きで幼い子ども2人の育児に追われている韓国の女性がオンラインコミュニティに、「がんを患う義父を家に引き取ろう」という夫の提案に困惑していると書き込み、共感を呼んでいる。
女性は結婚して5年の30代主婦。1年前、義父ががんと診断された。義母は既に他界しており、義父は自宅から1時間ほど離れた場所で一人暮らししている。これまで自分たち夫婦と夫の姉妹が交代で病院通いをサポートしていたが、最近抗がん剤治療の影響で体調が悪化したため、夫が「一緒に住もう」と提案してきた。
気持ちは分かるが、現実は厳しい。女性は「子どもは年子で1人は幼稚園、もう1人は保育園。私はパート勤務があり、義父の看病までまで到底手が回らない」と訴えた。
現在住んでいるのは2LDK。義父を迎えたら誰かがリビングで寝ることにもなる。夫は「子として当然の務め」と言うが、女性は「最善の方法ではない」との立場を崩さなかった。
代案として医療設備の整ったがん専門の療養病院に入院してもらい、家族が定期的に訪問する形を提案。だが、夫は「親を施設に預けて知らんぷりするのか」と激怒した。「最新の病院では患者本人も家族も満足しているという声が多い。家で全てを担うことだけが親孝行ではない」と説得したが、全く耳を貸さない。
さらに夫が相談もなく「父をうちで引き取る」と義姉たちに伝えていたことも分かり、大きな夫婦げんかになった。女性は「義姉たちは『無理しないで』と口では言う。彼女たちにとってはありがたい話だろうけど納得がいかない」と語り、「どうすれば夫を説得できるか知恵を貸してほしい」と述べた。
ネット上では「引き取ることだけが愛情ではない。冷静な判断が必要」「看病のほとんどが妻にのしかかる現実を夫はわかっていない」「自分が主介護者になるなら考えが変わるはず」「“親を施設に預けるのは冷たい”という偏見を社会が変えなければ」など、多くの共感と励ましのコメントが寄せられている。
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