「うん、思ったよりきれいだな」
韓国で今月10日の発売当日、Galaxy S22プラスのピンクゴールドモデルを初めて手にしたときの感想だった。Galaxyの新製品公開に先立って、予想されたイメージが過度に流出したためだろうか、ウルトラモデルは、いざとなったら神秘感は少なかった。前機種と似たようなデザインなので大きな期待がなかったプラスモデルが予想外に高級感があって目を引いた。
周囲の友人にもGalaxy S22ウルトラとプラスモデルを見せた。ある友達はプラスモデルを見て「『おやじフォン』のようなものだと思ってたが思ったよりきれい」「iPhone13のようだ」と話した。実際、Galaxy S22の基本型とプラスモデルは、どちらもiPhoneのように前後の板がいずれも平たく、前機種は裏面の四隅の部分にエッジが施され、全般的に丸くなっている。
ウルトラモデルはノートシリーズの継承に集中した。全体的に無駄のないすっきりしたデザインだ。背面カメラモジュールは、基本型とプラスモデルに施された特有のコンツアーカット(contourcut)はなくし、LG電子のベルベットモデルのような水玉デザインで構成した。前後面の角にはエッジを入れ、手にフィットするグリップ感を生かした。ただ、228グラムの重さをグリップ感だけで消すのは難しかった。
◇悪筆もOK・暗い場所でもプロ並みの写真撮影
Galaxy S22ウルトラの核心はやはりSペンだ。
Sペンは前機種より反応速度を70%上げて、実際にペンを使っているようだった。文字認識率も高くなり、いくら悪筆でも正確にテキストに変換してくれる。ただ、英語とハングルを混ぜて書いた時の認識率は少し落ちた。ノートシリーズの翻訳やキャプチャー後の書き取りなど、既存のSペンの主要機能も同様にそのまま取り入れた。Sペンがあるので写真の編集もよりラクになった。写真を撮り、ギャラリーアプリで「AI消しゴム」機能を実行し、Sペンで好きな部分だけ取り込んで(残りを)消すことができた。
カメラの性能も優れている。
Galaxy S22ウルトラには歴代のGalaxyスマートフォンのうち最大の2.4㎛(マイクロメーター・100万分の1メートル)イメージセンサーを含む▽1億800万超高画素カメラ▽1200万画素超広角カメラ▽光学3倍と10倍の1000万画素望遠の2つの背面カメラ――の計4つが搭載された。Galaxy S22プラスもまた、カメラ性能はウルトラに劣らない。前機種に比べて約23%大きい2.0㎛サイズのセンサーを搭載し、スーパークリアグラスを適用して、光のにじみを軽減した。
AI消しゴムに追加されたカメラ編集機能も有用だ。このうち「影を消す機能」は、スマートフォンのカメラを持って床に置いた文書を撮ると影が一緒に写る場合があるが、AIが文書を損なわずに影だけ消してくれる機能だ。「光の反射消し機能」は車や建物の中で外の風景を撮る時、窓ガラスに映った自分の姿を消して外の風景だけが写し込まれる。
Sペンとカメラの進化は、いっそう賢くなった「頭脳」のおかげだ。Galaxy S22シリーズには脳に当たるAP(アプリケーションプロセッサー)に最新4ナノ(nm)工程で製作されたサムソン電子の「エクシノス2200」または「クアルコムスナップドラゴン8 1世代」が搭載された。
また、前機種より2倍以上処理速度が速くなったAI半導体NPU(神経網処理ユニット)も性能改善に一役買った。AI基盤の高解像度技術の一つであるAIステレオデプスマップ(Stereo Depth Map)機能を使えば、ディープラーニング技術をもとに、髪の毛1本のような被写体のとても小さな部分も繊細に表現する。これは人と物だけでなく動物にも同じく適用される。
実際、ペットのオウムを暗いところでGalaxy S22ウルトラで撮ってみたら、微細な羽毛のきめが写真にそのまま写っていた。夜間にGalaxyZフリップ3と同じ位置で写真を撮って比較してみると、建物の暗い部分の細かい部分まで鮮明に見えた。Galaxy S22シリーズには照度によってピクセル単位で明るさを調節する「ビジョンブースター」技術が適用され、暗い街頭でも撮った写真を鮮明に確認できる。
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