
韓国のファッションEC大手「ムシンサ(MUSINSA)」が、2025年1~3月期の連結基準業績を発表し、売り上げ2929億ウォン(約306億円)を記録した。前年同期比で約12.6%の増加となり、営業利益は176億ウォン(約18億円)で同約24%の成長、純利益は157億ウォン(約16億円)と約104%の大幅増益を達成した。
今回の成績は、ファッション、ビューティー、スポーツ、ライフスタイルなど主要カテゴリーにおける安定的な事業基盤の構築によるもので、内需不振やファッション業界の閑散期にもかかわらず、売り上げ・利益ともに2桁成長を遂げた。
オフライン事業でも好調が続いており、編集ショップ型の「ムシンサストア」や自社ブランド「ムシンサスタンダード」のオフライン店舗には訪問客が増加。3月にはムシンサスタンダード店舗の来店者数が210万人を突破し、第1四半期累計で470万人以上が来店した。
また、弘大(ホンデ)・江南(カンナム)・聖水(ソンス)・明洞(ミョンドン)・漢南(ハンナム)など、外国人特化型の5店舗では、4月時点で売り上げの約半分を外国人顧客が占めているという。
一方、ムシンサは今年4月から、消費低迷を受けて「非常経営体制」に移行し、経営の非効率削減に注力している。ただし、オフラインとグローバル市場への事業拡大に向けた投資は継続する。
パク・ジュンモ代表は「選択と集中の戦略に基づき、新興ブランドや中小デザイナーブランドのインキュベーション支援、K-ファッションの海外進出、ビューティー・ホーム領域へのカテゴリ拡張など成長分野への投資を進めた成果が1Qに表れた。第2四半期も消費心理の低迷が続き不確実性は高いが、引き続き非常経営体制を維持し、厳しい市場環境の突破を目指す」と今後の見通しを語った。
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