
韓国俳優キム・セロンさん(今年2月死去)が生前に知人らから数億ウォン単位の借金をしていたことが分かった。元所属事務所である韓国の芸能事務所ゴールドメダリストから借りた7億ウォンを含め、確認された債務総額は約12億ウォン(約1.2億円)に達する。
取材を総合すると、キム・セロンさんは有名アイドル2人と、親しい歌手1人からそれぞれ1億ウォンを借りていた。さらに別の歌手からも2023年から昨年にかけて2回に分けて計2000万ウォンを借りたことが分かった。
そのほかにも、キム・セロンさんが生活苦を訴えたため金を貸したという芸能人が2人いるが、具体的な金額は明らかにされていない。また、アイドルラッパーからも高額の借金をしていたという話を周囲にしていたという。
これらの借金はすべてキム・セロンさんの家族名義の口座に振り込まれていたと伝えられている。
また、生前に住んでいた家の保証金5000万ウォンも、ある教育関連企業の役員が貸し付けた金だったという。さらに、2023年に専属契約を結んだ芸能事務所ランエンターテインメントからも、手術費と治療費の名目で6000万ウォンを借りていた。
一連の借金が何に使われたかは確認されていない。
遺族は今年3月の記者会見などで「キム・セロンさんはゴールドメダリストからの借金の督促で精神的に追い詰められていた」と主張しているが、同社への元金や利息の返済記録は存在しない。
ゴールドメダリストは、2023年にキム・セロンさんの返済が困難だと判断し、7億ウォンの債権を「貸倒処理」した。これは、回収不能な債権を資産から除外する処理で、事実上返済請求を放棄することを意味する。ゴールドメダリストは当時、2度にわたり内容証明を送ったが「形式的な手続きだった」と説明し、遺族に理解を求めた。
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