2025 年 5月 21日 (水)
ホームライフスタイルファッション業績低迷にあえぐ韓国ファッション大手5社、すべて売り上げ減…天候・景気二重苦

業績低迷にあえぐ韓国ファッション大手5社、すべて売り上げ減…天候・景気二重苦

ソウルの新世界百貨店「ハイパーグラウンド」ショールーム(写真は記事の内容とは関係ありません)新世界百貨店(c)news1

韓国の主要ファッション企業5社が2025年第1四半期、いずれも売り上げ減という厳しい業績を記録した。景気低迷による消費心理の冷え込みに加え、異常気象まで重なり、“逆成長の泥沼”に陥っている。

サムスン物産、LF、ハンソム、新世界インターナショナル、コーロンFnCの「ビッグ5」は、第1四半期いずれも前年同期比で売り上げが減少した。

サムスン物産のファッション部門は売り上げ5040億ウォン、営業利益340億ウォンで、前年比それぞれ2.5%、37%減少。

LFは売り上げ4304億ウォンで3.6%減だったが、事業の多角化により営業利益は301億ウォンで2.4%増となった。ハンソムは売り上げ3803億ウォン、営業利益218億ウォンで、それぞれ3.4%、32.9%減少。新世界インターナショナルは売り上げ3042億ウォン(1.7%減)、営業利益47億ウォン(58.3%減)と、特に利益面で大幅に落ち込んだ。コーロンFnCは売り上げ2629億ウォン(4.1%減)で、営業損失7億ウォンを記録し赤字転落となった。

コロナ禍の「報復消費」によって一時的な好景気を享受していた韓国ファッション業界は、パンデミック収束後は低迷を続けている。ベース効果に加え、消費の縮小と天候不順という複合的な要因で、売り上げ回復が難航している。特に春の異常気象が販売計画に狂いを生じさせ、「ファッション業界の最強営業マン」とされる“天気”すらも味方につけられなかった。

業界各社は、今後の収益改善に向けブランド再構築と海外市場開拓に力を入れている。

サムスン物産は、ビーンポール、ギャラクシー、エイトセカンズ、クホなどの自主ブランドを中心に内実強化を図るとともに、ジャックムスやガニーといった新たな有望輸入ブランドの育成を通じて収益の安定化を目指す。また、セレクトショップ「BEAKER(ビーカー)」や「10 Corso Como Seoul」は新規ブランドの発掘に注力し、オンラインプラットフォーム「SSFショップ」は入店ブランド拡大による競争力強化を図る。LFは「ヘジス」「Dunst(ダンスト)」「Athe」などグローバル展開可能なブランドを育成し、海外市場への進出を加速すると明らかにしている。新世界インターナショナルは、海外高成長ブランドの確保や自社ビューティーブランドのグローバル市場開拓を通じて新たな成長基盤を築く。

関係者は「国内ファッション部門は景気に敏感なため、リブランディングにより競争力と収益性の強化に取り組んでいる」と説明した。

(c)news1

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