2025 年 5月 12日 (月)
ホーム経済流通物価高騰で「外食より現金」…韓国「家庭の月」でも“集まらない家庭”

物価高騰で「外食より現金」…韓国「家庭の月」でも“集まらない家庭”

ソウル明洞のあるレストラン(c)news1

5月の「家庭の月」や「父母の日」を迎えた韓国では、かつてのように家族で集まり豪華な外食を楽しむという風景が消えつつある。特に30~40代の若い会社員世代の間では、物価高騰により“代わりに現金だけ渡す”という現実的な選択が広がっている。

ある30代会社員は「例年は両親と兄弟夫婦を含めて7人で外食をしていたが、今年はそれをやめて両親に現金を渡すことにした。最近の物価だと、7人でちょっと良い店に行けば10万ウォン(約1万円)近くかかる。割り勘にするのも難しい」とその理由を明かした。

韓国統計庁によると、今年4月の外食物価上昇率は前年同月比で3.2%を記録し、全体の消費者物価(2.1%)を上回った。これは2023年3月(3.4%)以来、13カ月ぶりの高水準だ。

外食メニュー別では、生魚が5.4%、ジャージャー麺(5.1%)、チャンポン(4.9%)、炒飯(4.5%)、ハンバーガー(6.6%)、トッポッキ(5.4%)、フライドチキン(5.3%)と軒並み値上がりしている。

韓国消費者院によると、ソウルのある焼肉店で200gのサムギョプサルを食べるのに平均2万276ウォン(約2300円)、冷麺1杯が1万2115ウォン(約1400円)となっており、家族4人で焼肉と冷麺を注文すれば10万ウォンを軽く超える計算だ。

一方、「それなら家で焼肉をやろう」と思っても、原材料の価格も急騰している。豚肉は6.8%、韓牛(国産牛)は4.2%、輸入牛肉は5.4%値上がりしており、家庭料理も“節約”にはならない。

さらに連休期間が長いため、久々に家族や親戚に会う機会が増え、プレゼント代も無視できないという声が多い。

別の会社員(34)は「短い連休ならお小遣いだけで済ませられるけど、今回は長いし、実家に帰らざるを得ない。妊娠中の家族のためにプレゼントも用意したが、ネットで見たらセット商品が3万ウォンを軽く超えていた」と嘆いた。

(c)MONEYTODAY

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