2025 年 5月 10日 (土)
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インクのように吹き付けるだけ「再構成型素子技術」…韓国・延世大学が革新技術

延世大学提供(c)KOREA WAVE

インクのように吹き付けて作る2次元ナノ材料を用い、トランジスタやダイオード、光センサーの機能を自由に切り替えることができる再構成型素子技術を、韓国・延世大学のカン・ジュフン教授の研究チームが開発した。韓国研究財団が8日明らかにした。

再構成型素子は構造が複雑で、精密な装置などが必要とされる。電極設計も複雑で、産業応用に限界があった。

研究チームは、溶液プロセスを基盤とする2次元ナノ材料を基板全体に均一に吹き付ける方法を考案した。この方法により、単一のゲート電極だけでトランジスタまたはダイオードのように動作させる設計が可能となった。

まず研究チームは、2次元半導体である二硫化ジルコニウムを酸化させて形成した酸化ジルコニウム絶縁層の上に、半導体材料である二硫化モリブデンを垂直に積層した異種接合素子を製作した。電気的特性が異なる2つの材料を垂直に積層した単純な素子構造だが、多様な機能を実現できる。

また、酸化ジルコニウム絶縁層の酸素欠陥を活用し、光に反応する速度の調節にも成功し、高速な応答速度と長期記憶特性を兼ね備えた新しい方式の光センサーを実現した。

カン・ジュフン教授は「高速映像処理や認知型センサーなどに活用可能な再構成型光素子プラットフォームとして発展できる基盤が整った。デバイス内部に高密度で集積する人工知能ハードウェア技術への応用も期待される」と語った。

(c)KOREA WAVE

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