
韓国の青年就職者の間で、「中途採用優遇」や「高スペック偏重」に対する不満が高まっている。過度な資格要件に圧迫され、約3割の若者が「スキル習得や試験勉強に追われ、就職活動を断念した」と答えるなど、深刻な“就職疲れ”の実態が明らかになった。
韓国経済人協会が世論調査専門機関「モノリサーチ」に委託して未就業の青年500人を対象にしたアンケート調査を実施した。
それによると、就職活動における最大の困難として「雇用の不足」(30.0%)が最も多く挙げられた。次いで「経験者優遇の採用傾向」(20.4%)、「過度な資格要件」(19.6%)が続いた。
就職活動を中断・放棄した理由としては、「資格試験・語学試験などの準備」(19.6%)が最多で、「求人の少なさ」(17.3%)、「休息のため」(16.5%)、「過度な資格要件」(13.8%)、「繰り返す失敗による挫折」(9.2%)などが続いた。
近年、企業が新卒にも職務経験を求めるいわゆる「中古新入(キャリアありの新卒)」志向が強まり、就職を目指す若者がその基準を満たすことを優先するあまり、実際の就職活動を後回しにしている現状が見られる。
また、就活生の76.4%が「韓国には質の高い雇用が不足している」と認識しており、雇用の“質”への不満も深刻だ。特に「良質な雇用」として重視される条件では、「給与水準」(31.8%)が最も多く、「雇用の安定性」(17.9%)、「ワークライフバランス」(17.4%)が続いた。
未就業青年が希望する最低限の年収は平均3468万ウォン。学歴別では、高卒以下が3227万ウォン、大学卒以上が3622万ウォンだった。
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