
韓国の拉致被害者家族でつくる「拉北者家族会」は27日同日午前0時20分ごろ、京畿道坡州市文山邑の臨津閣一帯から北朝鮮に向け、ビラ入り風船8個を放った。当初は10個の風船を準備していたが、ヘリウムガスの不足により8個のみの散布となった。
風船には、拉致被害者の写真や説明を記した通信物、そして北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記を批判するビラが吊り下げられていた。主催者側は、南西風が吹いていたため、北朝鮮に向けて風船を飛ばすのに適切と判断したと説明している。
チェ・ソンリョン(崔成龍)代表は「北朝鮮にいる拉致被害者、国軍捕虜、離散家族の生存確認を求める」としたうえで、「韓国政府は被害家族に謝罪し、自国民保護に率先してほしい」と訴えた。また「拉致被害者の家族は、北朝鮮に連れ去られた家族の生死も分からないまま、人生を終えることが多い。せめてその消息を伝える行動を妨げないでほしい」と強く訴えた。
家族会は今月23日にも同じ臨津閣付近で「拉致された家族に知らせを送る」イベントを開催し、北朝鮮向けのビラ散布を試みたが、風向きの問題や京畿道特別司法警察団による制止により中断されていた。
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