2025 年 4月 28日 (月)
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高齢化が進む韓国農村…外国人労働者が支える農繁期の風景

ジャガイモの播種作業に従事する外国人労働者(c)news1

韓国の農村風景が大きく変わりつつある。高齢化が進む中、農繁期を支える主力は外国人労働者となり、共同食事や農作業代行サービスなど新たな取り組みが広がっている。

韓国農村の労働力不足は深刻化しており、特に農繁期には外国人労働者が欠かせない存在となっている。今年、全羅南道に割り当てられた外国人季節労働者は9630人で、これまでに約3400人が入国済みだ。

全羅南道で外国人労働者を斡旋する業者によると、現在はサツマイモの苗植えや大根のビニール被覆作業、唐辛子の苗植えが集中しており、「外国人労働者がいなければ対応できない」と話す。

農村の高齢化と一人暮らし高齢者の増加、女性農業従事者の高齢化に伴い、農繁期の新たな風景として「村単位の共同食事」が登場している。農繁期は食事の準備が困難で、わずかに残る高齢女性の労働力も農作業に投入されるため、自治体が費用を支援し、村ごとに共同で食事をとるスタイルが普及している。

全羅南道の総人口は178万人で、このうち65歳以上の高齢者は27%(49万人)を超え、超高齢社会に突入している。羅州市では今年7億3000万ウォン(約8億1000万円)を投入し、15人以上の共同食事が可能な村に対し、年間25日以内の農繁期中の共同食事費用を支援している。羅州市の担当者は「農作業の合間に皆で一緒に食事をする形で、農業者の満足度も非常に高い」と話す。

さらに、農業協同組合などが中心となり、農作業代行サービスも拡大している。高齢農業者や独居女性農業者らを対象に、耕運、整地、田植え、畝立て、収穫などの農機作業を支援するもので、農協の試算によれば、農作業代行を利用することで農家は1ヘクタールあたり約585万ウォン(約65万円)の経費を節約できるという。

(c)news1

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