
韓国電子通信研究院(ETRI)が、国内のコンテンツ製作会社「パルスナイン(Puls Nine)」と共同で制作した仮想人間11人のガールズグループ「Eternity(エタニティ)」が、第42回釜山国際短編映画祭(4月24~29日)の広報大使に就任した。
Eternityは今回の映画祭で、世界初となるATSC 3.0規格に基づいた3Dミュージックビデオを公開する特別セッションを通じて観客と出会う。
ミュージックビデオ「WEN MOON」は、既存の2D映像をAIを活用して3D立体映像に変換した作品で、専用の3D撮影なしで高品質な立体効果を実現している。
この技術は、映像の揺れを最小限に抑えることで視聴者の目の疲れを軽減し、没入感を高めている。
ETRIはこの技術をもとに、UHD 2Dと3Dコンテンツを1つのファイルで同時にストリーミングできる伝送技術も開発した。この技術は次世代放送規格ATSC 3.0の中核技術として採用されている。
特別セッションでは、Eternityの祝賀公演とともに、AIベースのコンテンツ変換技術も紹介される予定で、全世界の観客がオンラインストリーミングを通じて立体映像を楽しむことができる。
ETRIのキム・ソンフン釜山共同研究室長は「今回の技術は、地域の映像制作会社が既存の手法だけでもグローバル市場で競争力あるコンテンツを制作できるよう支援するゲームチェンジャーになるだろう」と述べた。
研究チームは今後、生成系AIを活用したコンテンツの自動生成や、4DX体験技術の開発にも取り組む。
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