2025 年 4月 25日 (金)
ホーム政治北朝鮮「韓国大統領の弾劾は話しても構わない」…北朝鮮再訪したオランダ人ユーチューバーに旅行会社が“オープン”な説明

「韓国大統領の弾劾は話しても構わない」…北朝鮮再訪したオランダ人ユーチューバーに旅行会社が“オープン”な説明

北朝鮮の査証=YouTube「iGoBart」(c)news1

6年ぶりに北朝鮮を訪問したオランダ人ユーチューバーが、現地旅行会社から「韓国大統領の弾劾」について北朝鮮住民と話しても問題ないと説明を受けたとし、その様子を自身のYouTubeチャンネルに公開した。

チャンネル登録者数約22万人を持つユーチューブチャンネル「iGoBart」の運営者Bart van Genugten(バルト・ファン・ヘヌフテン)氏は17日、4月6日に開催された「平壌国際マラソン大会」や、その前後の平壌観光の様子を収めた映像をアップした。

出発前に滞在していた中国のホテルで、北朝鮮専門旅行会社「高麗ツアーズ」から説明を受けたといい、その際に「宗教的な物品の持ち込み禁止」「ポルノ禁止」「キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記に関するミームの使用禁止」「軍関連の写真撮影禁止」などのルールが案内されたという。

運営者が「韓国の大統領が弾劾されたと聞いたが、この件についてどれくらい話してよいのか」と尋ねると、旅行会社の担当者は「彼ら(北朝鮮住民)も南(韓国)で何が起こっているかを把握しているはずだ」「その話が出ても問題ない」と回答した。

運営者は新型コロナウイルスの感染拡大以前、2018年12月に父親と共に北朝鮮を訪問した経験があり、今回はそれ以来の再訪となる。2017年に韓国に移住し、韓国人女性と結婚。韓国の文化や食、脱北者に関する内容を扱う動画を制作しており、ソウル市から「ソウル名誉市民」の称号を授与されたこともある。

今回の訪朝には、観光ビザではなく、招待選手の資格が必要だったため、平壌国際マラソンに参加したという。

高麗航空機内での撮影は禁止されており、撮影したユーチューバーらは写真や映像の削除を求められたという。ただ運営者は、機内で最新の労働新聞(4月4日付)を入手し、そこに韓国大統領の罷免に関する短い記事が掲載されていたとし、その場面も映像に収めている。

平壌に到着後、案内を担当したガイドは2018年の初訪問時と同じ人物で、当時の英BBCのドキュメンタリーにも登場したことで知られる人物だった。再会を喜んだガイドは、彼のことをよく覚えていたという。

また、運営者が「風水を信じるか」と尋ねた際、ガイドは「信じない」と即答した。宗教ではなく、山や水の配置を重視する考え方だと説明しても「私たちは信じない」と繰り返した。

北朝鮮は一時的に再開した外国人観光を、今年3月中旬に再び中断している。背景には、ユーチューバーやインフルエンサーらが現地で制作した「無分別な」コンテンツが影響しているとの見方もある。ただ、今回の運営者の訪問では撮影に対する過剰な制限は確認されていない。

(c)news1

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