2025 年 4月 21日 (月)
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韓国・終わらない「非常戒厳」集会…尹錫悦氏支持の牧師が「大統領選出馬」宣言

4月19日午後、ソウル市鍾路区の東和免税店前で開かれた「光化門国民大会」(c)news1

ソウル中心部では4月19日、激しい風雨の中でもユン・ソンニョル(尹錫悦)前韓国大統領を支持する集会と批判する集会が同時に開かれた。この日、保守系宗教団体を率いるチョン・グァンフン牧師は、次期大統領選への出馬意思を公にし、政治的な波紋を広げている。

保守系団体「大韓民国正しく立て直し運動本部」は、ソウル市鍾路区の東和免税店前で「光化門国民大会」と題した集会を開催。主催者側の申告によると、参加者は10万人に上った。

午後3時30分ごろ、チョン牧師が壇上に登場し、「私は大統領選に出馬する」と宣言した。さらに「保守政党『国民の力』の予備候補8人が光化門に近づくなと言うから、私が出馬して彼らを絶対に当選させない」と強調。「われわれの存在を見せつける」と声を張り上げ、聴衆に「同意するなら両手を挙げて万歳を」と呼びかけた。ただし発言の最後には、「出馬するかどうかは祈り直して決める」と述べ、慎重な姿勢もにじませた。

チョン牧師は、自身が主導する保守政党「自由統一党」として、ユン前大統領を迎え入れる意向も表明した。

集会の参加者たちは風雨の中でも太極旗や星条旗を振り、「ユン・ソンニョルは戻ってくる」「ユン・アゲイン」と連呼。さらに、ムン・ジェイン(文在寅)前大統領の名を挙げて「逮捕せよ」とのシュプレヒコールを上げた。会場には「事前投票・電子開票の廃止を求める憲法裁判請求」と書かれたピケットが並び、署名運動も展開された。

一方、ユン氏の弾劾を求めてきた市民団体「内乱終息・社会大改革非常行動」も夕方、景福宮東十字閣前で対抗集会を開いた。主催者側の発表では、こちらも10万人が参加した。

壇上に立った主催者は「憲法裁判所がハン・ドクス(韓悳洙)大統領権限代行(首相)による裁判官指名を越権と判断したのに、彼は依然として越線行為を続けている」と批判。「このままでは許されない」と糾弾した。

強まる雨と風により、一部の参加者はピケットを持つことも難しかったが、「ユン・ソンニョルを拘束せよ」「ユンのアバターであるハン・ドクスを断罪しろ」「ハン・ドクスは退陣せよ」とのスローガンが繰り返された。中には自前の雨具を他の市民に分ける参加者もいた。

当初予定していた崇礼門方面への行進は、悪天候を理由に中止された。

このほかにも、ユン氏の弾劾に反対するユーチューバーも午後、前大統領私邸近くのソウル市瑞草区教大駅8番出口前で集会を開いた。また、不正選挙を主張する大学生団体「自由大学」も午後、新沙駅4番出口付近から教大駅方面へ向かって行進を実施(参加申告5000人)。一方、ユン氏弾劾を支持する市民団体「キャンドル行動」は、中区市庁駅7番出口前で「第136回全国集中キャンドル大行進」を開催し、約1万人が集まった。

(c)news1

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