2025 年 4月 20日 (日)
ホーム社会「文系出身者は口先だけ」「この国を去れ」…韓国・医師が現場の怒りをぶちまけた

「文系出身者は口先だけ」「この国を去れ」…韓国・医師が現場の怒りをぶちまけた

国軍大田病院のイ・グクジョン病院長(c)news1

韓国の重症外傷治療の第一人者として知られるイ・グクジョン国軍大田(テジョン)病院長が、軍の医務士官候補生を対象とした講演で医療制度の構造的問題や大学病院の運営実態などを痛烈に批判し、「自分の人生は終わった」「この国を離れろ」と語りかけた。

講演は4月14日にあった。イ院長は「文系出身者たちは口ばかりでこの国を滅ぼしている」「俺のようになりたくなければこの国を離れろ。お前らの人生を潰すな」と幻滅をにじませた。

また、「大学病院では教授たちが中間搾取者のように振る舞っている」とし、診療報酬の不透明な配分や医師への待遇問題を指摘。「医療現場は経営陣と政治家の顔色ばかり見ている。まともに救命や研究ができる環境ではない」と語った。

医師界と政府の対立にも言及。「医師が現場の声を上げれば“政治的”とレッテルを貼られ、静かに従うと“自己保身”と批判される。この国に医者の居場所はない」と訴えた。

講演を聞いた士官候補生の間では、「衝撃的だが現実を知ることができて良かった」という反応と「夢を抱いて軍医を志したのに希望が打ち砕かれた」という声が交錯した。

イ・グクジョン院長は韓国初の重症外傷センターの設立者であり、軍医として前線医療や航空救助に関わってきたことで知られる。長年にわたり体制とのあつれきを抱えつつも、患者の命を最優先にする姿勢から「命を救う最後のとりで」と称賛されてきた。

(c)news1

RELATED ARTICLES

Most Popular