
韓国でランチの平均価格が1万ウォン(約1100円)を超え、消費者の食事パターンが変化している。コストパフォーマンスの良い「簡便食」を求める人が増えているのだ。
SPCサンリプが発売した「ランチパン」シリーズは、販売開始から2週間で50万個を突破。従来の調理パン類の2倍以上売れており、1900ウォン(約210円)という手頃な価格と満腹感が、物価高に苦しむ消費者から支持されている。
新世界フードは、消化の良い代替炭水化物を求める消費者向けに、乳酸菌を含む米粉パンのラインアップを拡大した。小麦粉より消化しやすい米を使用したパンとして注目を集めている。
製菓業界も積極的に簡便食市場へ参入している。ロッテウェルフードは全粒穀物やたんぱく質を含むクッキー、グラノーラバー、キューブケーキなど6種類の新製品を発売。単なるスナックではなく、栄養価の高い簡便食としてのニーズに応えている。
韓国消費者院によると、1月時点のソウルの平均外食価格は冷麺1万2038ウォン(約1324円)、ビビンバ1万1231ウォン(約1235円)、キムチチゲ定食8269ウォン(約910円)など全体的に上昇傾向にある。
これに伴って、簡便食市場の成長も加速している。米国の市場調査機関「コヒーレントマーケットインサイト」によると、世界の食事代用食品市場は2024年から2031年まで年平均5.6%の成長が見込まれており、2031年には205億2000万ドル(約3兆800億円)に達する見通しだ。
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