2025 年 1月 22日 (水)
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韓国・定員増加で「医療教育崩壊の危機」…親たちが嘆く「K-医療」の未来

慶北大学本館前で「医学生の休学禁止撤回」「学習権の保障」を求めるプラカードを掲げる医学生の親たち(c)news1

韓国の医学生の親たちで構成された全国医学生保護者連合(全医学連)は、過密教室で教育を受けさせる現在の医学生定員増加政策を非難し、「K-医療の崩壊」を懸念する声明を発表した。全医学連は14日、声明で「無策のまま定員増加を強行する政府と教育省に対し、責任ある態度を求める」と訴えた。

全医学連は声明で「医学生の過度な定員増加は、2024年入学・2025年入学の学習環境を危機に陥れるだけでなく、国民全体の命に関わる重大な問題だ」と指摘。さらに「過密教室や資源不足による不十分な教育は、質の低い医療人材を生み出し、国民の安全を脅かすことになりかねない」と強い警鐘を鳴らした。

教育省は「初年度は基礎科目が少なく、問題は本格的な実習が始まる本科1年からだ」と説明するが、全医学連は「予科の段階から医療教育の基盤を築くべきだ」と反論。医療現場の人材育成における体制不足が、医療の質を低下させると主張した。

昨年休学していた約3000人の医学生が復学すれば、新入生を含め2025学年度の医学生は7500人を超える。既存の定員3058人の約3倍に達する学生を教育するための資源が不十分であるにもかかわらず、教育省は「問題はない」と繰り返していることに、全医学連は強い怒りを示した。

また、教授陣の不足問題について「非医師の博士号保持者を活用する」という教育省の方針を「医療教育の本質を損なう発想」と批判。さらに、臨床実習を支える病院のリソースが既に限界に達している現状で、短期間での対応策がないことを問題視した。

全医学連は「医療教育は学生個人の問題にとどまらず、国民全体の安全に直結する」とし、「医学生が適切な環境で学習でき、質の高い医療人材として成長するため、声を上げ続ける」と訴えた。

(c)MONEYTODAY

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