韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は15日、逮捕される直前、国民向け談話を録画し、「この国では法がすべて崩壊した」と述べた。公捜処と警察が2回目の逮捕状を執行する中、ユン大統領は国民への訴えを通じて捜査の不当性を強調しつつ、事態の沈静化を図る姿勢を見せた。
談話全文は次の通り。
尊敬する国民の皆さま、この間、お元気でしたか。
私を応援し、多大なるご支持をお寄せくださったことに、心から感謝申し上げます。
残念ながら、この国では法がすべて崩壊してしまいました。
捜査権を持たない機関に令状が発付され、令状審査権のない裁判所が逮捕状や家宅捜索令状を発付するのを見ながら、そして捜査機関が偽りの公文書を発付して国民を欺くような、このような不法の不法の不法が横行し、無効な令状によって手続きを強圧的に進められる様子を目の当たりにし、極めて遺憾に思わざるを得ません。
私自身がこのような不当な扱いを受けることで、今後、国民の皆さまが刑事事件に巻き込まれる際、このような事態が繰り返されないことを切に願っています。
私はきょう、彼らが警護保安区域に消防装備を使って侵入してくるのを見て、不幸な流血事態を避けるため、違法な捜査であることは承知のうえで公捜処への出頭を決めました。
しかし、これは公捜処の捜査を認めるものではありません。
大韓民国の憲法と法体系を守らなければならない大統領として、こうした違法で無効な手続きに応じるのは、流血事態を避けたい一心によるものです。
これまで国民の皆さま、特に若者たちが自由民主主義の大切さを改めて認識し、それへの熱意を示してくださる様子を拝見し、今は法が崩壊し暗黒の時代ではありますが、この国の未来には希望があると感じています。
国民の皆さま、どうか健康に留意され、お元気でお過ごしください。ありがとうございます。
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