韓国・現代自動車のプレミアムブランド「ジェネシス」が、国内自動車市場が冷え込む中でも販売台数が伸び、プレミアム自動車市場での存在感を示している。
ジェネシスは2024年、前年比3.2%増の13万674台を販売した。国内市場全体が低迷し、多くの完成車メーカーが苦戦する中、ジェネシスのこの成果は注目に値する。
昨年、国内市場で成長を記録した完成車メーカーはごく少数だった。例えば、ルノーコリアは新モデル「グランコレオス」の効果で80.6%増の3万9816台を販売。一方で、現代自動車(70万5010台、前年比7.5%減)や起亜(キア)(54万10台、同4.2%減)は軒並み減少。輸入車市場でも、BMW、メルセデス・ベンツ、アウディがそれぞれ4.7%、13.4%、47.9%の減少となり、ポルシェやベントレーなどの高級ブランドも軒並み販売台数が減少した。この中でジェネシスの成長は一層際立つものとなった。
ジェネシスは国内市場だけでなく、海外市場でも好調だった。特に米国では前年より8.4%増加し、7万5003台を販売。ブランド初の進出年である2016年の販売台数(6948台)から約10倍の成長を遂げた。
2024年のグローバル販売台数は22万1000台で、まだ集計が完了していない欧州市場などを含めれば過去最高記録である2023年の22万5189台を上回る見通しだ。
ジェネシスの成功の鍵は多様なラインナップにある。セダンモデルのG80やG90、SUVモデルのGV70やGV80、電動化モデルのGV60がいずれも好調な販売を記録している。
今年、ジェネシスはさらなる多様化と高性能化を進める。電動化モデルGV60の初の部分改良モデルが第1四半期に公開され、新型SUV「GV90」も年末に登場する。
また、モータースポーツ参入を目指した高性能モデル「マグマ」も投入される予定で、ブランドの技術力と競争力をいっそう高める。
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