2024年度大学修学能力試験（韓国版センター試験）では、浪人生（N数生）の強さが再び際立つ結果となった。特に数学では1等級取得者の57.5％を浪人生が占め、現役生（39.9％）との差が拡大している。
韓国の教育評価機関が発表した2024年度修能成績分析結果をもとに、学習塾大手の鍾路学園が推定したところ、数学1等級取得者における浪人生の割合は前年（55.8％）から1.7ポイント上昇し、統合修能導入以降の最高値となった。浪人生と現役生の差は17.6ポイントに達しており、再び大きく広がった。これは医大進学熱や理系優位の傾向に加え、高難易度問題の排除が浪人生に有利に働いたことが原因と考えられる。
一方、英語では現役生の割合が54.0％で浪人生（43.6％）を上回っている。国語では浪人生が49.7％、現役生が47.6％と浪人生が優勢だが、その差は2.1ポイントに過ぎない。近年、国語1等級における浪人生の割合は減少傾向にあり、2022年度（53.5％）から2024年度（49.7％）へと徐々に下がっている。
浪人生が数学で優位に立つ背景には、理系志望者が多いことが挙げられる。統合修能以降、数学で理系志望者が選択する「微積分」「幾何」の受験者が増加しており、2024年度には55.0％に達した。この割合は年々増加しており、理系優位が明らかだ。
さらに、浪人生の割合自体も上昇傾向にある。2022年度に28.9％だったN数生の割合は2024年度には35.4％に達し、標準点数制度が導入された2005年度以降の最高値となった。この背景には、医大進学を目指す浪人生が増えたことがあるとみられる。
鍾路学園関係者は「浪人生の影響力は依然として大きいが、現役生が過度に萎縮する必要はない」と語る。現役生は推薦入試で合格する割合が高い一方、浪人生は一般入試に集中しているため、競争が偏っているという。
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