韓国で政治的混乱やウォン安ドル高が海外旅行需要を直撃したことで、海外旅行を断念し、国内の観光地や宿泊施設に切り替える動きが広がっている。
韓国のオンライン旅行プラットフォーム「マイリアルトリップ」によると、12月4~10日の1週間で、国内宿泊施設の新規予約数は前年同期比2倍以上に増えた。一方、海外宿泊施設の予約は5%減少した。
対ドルのウォン為替レートは1ドル=1430ウォンを突破し、一時1446ウォンに達するなどしたことが影響したとみられ、国内のリゾートやホテルは顧客確保に向けた年末イベントを展開している。
ソウル市江北区(カンブック)の「パラスパラソウル」は、600年の歴史を持つイチョウの木を利用した願掛けイベントや星空観察会、初日の出を楽しむプログラムを準備。24、25の両日には近隣の北漢山(プッカンサン)を訪れるサンタクロースとの記念撮影イベントもある。
また、江原道原州市(カンウォンド・ウォンジュシ)の「オークバレー」ではスペインの著名なデザイナー、ハイメ・アジョン氏が手がけた高さ5メートルの巨大彫刻「ホープバード」の隣で新年を祝うイベントを企画。参加者には抽選で景品が当たり、たき火の周りでのライブパフォーマンスもある。
オンライン旅行企業「ヤノルジャ」は国内宿泊施設の予約で最大15%の割引を実施するキャンペーンを展開中。同社関係者は「年末の国内旅行需要を見据え、特別割引やクーポン提供で消費者を引きつけている」と述べた。
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