2024 年 12月 1日 (日)
ホームライフスタイル韓国食品大手の会長が「地方の名店」の商品を「レトルト」に採用した理由

韓国食品大手の会長が「地方の名店」の商品を「レトルト」に採用した理由

オットゥギ会長のハム・ヨンジュン氏と娘のハム・ヨンジ氏(c)MONEYTODAY

韓国の食品大手「オットゥギ」のハム・ヨンジュン会長が、地方の小さなレストランを訪れ、その料理を家庭向けのRMR(レストラン・ミール・リプレイスメント)商品として開発したエピソードが注目されている。これはオットゥギが進める新たな取り組みの一環で、地方の優れた味を家庭で楽しめる形にして提供するものだ。

オットゥギが注目したのは、済州島の中国家庭料理レストラン「ロイ&メイ」。夫婦で運営するこの小さな店は、看板メニューの四川マーボー豆腐や中華風炒飯を、オットゥギのRMR商品としてHMR(家庭向け簡便食品)市場に送り出した。特にマーボー豆腐は「店の味に90%近い再現度」と評判だ。

ソウル市江南区にある「ハムハウス」の4階にあるオットゥギのクッキングスタジオ「オキッチンスタジオ」で11月28日、メディア向けイベントが開かれ、今回の商品開発の過程が詳しく紹介された。この場には「ロイ&メイ」の夫妻も参加し、マーボー豆腐の調理体験を通じてオットゥギとの出会いや協力について語った。

「ロイ&メイ」を営むのは、中国人シェフのロイ氏と、韓国人の妻であるカン・ミョンソ代表だ。夫妻は英国留学後、済州島に移住して2020年にこのレストランを開業。しかし、新型コロナウイルス流行の影響で予約制を導入せざるを得なかったという。このころ、ハム・ヨンジュン会長が「ロイ&メイ」を訪れたことで、両者の縁が始まった。

カン代表によれば、ハム会長は複数回店を訪問しながらも、決して自身の正体を明かしたり特別扱いを求めたりすることはなかったという。「後光が差しているような特別なお客様だとは感じていたが、ユーチューブでハム会長と娘のハム・ヨンジ氏が親子で登場している動画を見て初めて彼が誰なのかわかった」と語った。

ハム会長は、この小さなレストランの味を商品化する過程で、「ロイ&メイ」夫妻とオットゥギのスタッフが協力しやすいよう尽力した。カン代表は「小さな店にもかかわらず、HMR商品化の機会を与えられ、素晴らしい経験ができた」と感謝を述べた。さらに、オットゥギは商品パッケージの裏面にカン代表が描いたレストランのイラストを採用するなど、細部にもこだわったという。

今回の商品は、オットゥギが持つ調味料やレトルト食品のノウハウを活かし、家庭でレストランの味を再現できるよう設計された。四川マーボー豆腐には、絹のように滑らかな「ビダン豆腐」を使用し、済州産豚肉とオットゥギの各種ソースで味付けを施した。一方、中華風炒飯には、中国特有の濃厚な風味を持つ醤油「老抽」をベースに、本格的な香ばしさを引き出している。

(c)MONEYTODAY

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