北朝鮮がキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記の誕生日を公休日、国家名節として指定する可能性が指摘されている。これは、キム総書記の独自の威信を強化する狙いがあるとみられる。
韓国統一省関係者によると、北朝鮮では毎年1月1日に開かれていた「忠誠の誓い」の行事が、今年はキム総書記の誕生日である1月8日に実施された。このような形で誕生日に関連行事が開催されたのは初めてだという。
また、北朝鮮が最近、公式メディアや出版物で「主体暦」を削除していることも確認された。主体暦はキム・イルソン(金日成)主席の誕生年である1912年を元年とする北朝鮮独自の年号であり、これを削除する動きは、過去の指導者の痕跡を薄め、キム総書記の統治をより一層際立たせる意図とみられる。
統一省関係者は「北朝鮮は2021年ごろからキム総書記の偶像化を強化し、今年さらに目に見える形で格上げを図っている」と分析。また、「今後、キム総書記単独での肖像画やバッジ(肖像徽章)の使用拡大、誕生日の公休日指定といった措置が取られる可能性が高い」と予測している。
さらに、キム総書記が統治10年を迎えたことや、2024年で40歳を迎えたことが偶像化強化の背景として挙げられる。厳しい経済状況の中で、内部の結束を高め、偉大な指導者としてのイメージをアピールすることで、統治の正当性を確保しようとする意図があると指摘されている。
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