冬の風物詩・たい焼き(プンオパン)が韓国の街角から姿を消しつつあることを多くの市民が惜しんでいる。一方で、カフェやコンビニエンスストアでたい焼きを提供する動きもある。
ソウルの会社員(25)は毎冬楽しみにしているたい焼きの店が見つからず、自宅で作るため専用のフライパンを購入した。店の減少は材料費の高騰が主な理由らしい。
韓国農水産食品流通公社の統計では、今月の小豆40キロの卸売価格は70万3400ウォン(約7万7374円)と前年から58%も上昇。小麦粉や食用油も5%以上値上がりし、燃料費も加わって経営を圧迫している。
ソウル市内でたい焼きを販売する60代の露店主は「収益が出ず、多くの屋台が閉業に追い込まれている」と語った。
一方、たい焼きはカフェやコンビニ店で取り扱われている。ソウルのカフェ経営者は「冬は飲料の売り上げが減るため、たい焼きを始めた。昨年より好評だ」と述べた。
そんな動きについて市民からは「昔ながらの屋台で食べるたい焼きの楽しみが失われた」との声が相次いでいる。ソウル市内の露店の位置を示すアプリを使っても表示される屋台は半減しているという。
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