韓国・仁川(インチョン)の小学校で特別支援学級を担当していた30代の男性教師が、自宅で死亡しているのが先月24日に発見された。この教師が数カ月前から過剰な業務負担を同僚に訴えていたことが明らかになっている。
この教師は、今年3月から小学校の特別支援学級を担当していた。もともと2人の特別支援教師で1つのクラスを担当していたが、生徒数の減少に伴い、この教師が1クラスを一人で担当することになった。しかしその後、生徒が追加で転校してきたことで、クラスは法定上限である6人を超える8人の「過密学級」となった。加えて、統合学級の特別支援対象生徒6人の指導や、行政業務も担当していた。
仁川市教育庁は学校側の人員増加要請を受け、障害学生支援スタッフ2人と特別支援教育対象の学校職員1人に対し予算を割り当てた。しかし、これらのスタッフの採用や管理、監督もこの教師が担当していたとされる。
教師は勤務の過酷さや保護者からのクレームに悩み、同僚教師や家族に「業務が多すぎて苦しい」「保護者のクレームが辛い」といった内容のメッセージを送っていたことが確認されている。
教師の死亡を受け、障害者団体や教師団体は5日に記者会見を開き、この教師の死因に関する徹底的な調査と教育環境の改善を求めた。
この教師は就任5年目の特別支援教師で、翌年に結婚を控えていた。
仁川教師組合の関係者は「教育庁は支援スタッフを配置したと述べるが、予算をつけただけで、実際の運用はこの教師が担っていた」と指摘している。
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