「やるなと言われると、かえってやりたくなるのが人間の本性じゃないですか」
SNS利用の制限に反対する高校生のホンさん(17)はこう語った。ホンさんも高校入学前までは、両親の指示でスマートフォンの制限アプリを使っていたが、「何度もその制限を突破した覚えがある」と話し、結局は親の前でだけ控えているふりをし、裏ではすべて使っていたと打ち明けた。中学校に入ってからは、SNSがなければ友人とのコミュニケーションはもちろん、学校生活すらままならない状態だという。学校の掲示板の掲示物にも電話番号の代わりにSNSアカウントが書かれている。
ホンさんは、大人がSNSに対して根拠のない偏見を持っていると感じている。「ドラマをネイバーで見るのは許されるのに、YouTubeは時間の無駄だと禁止されるのが理解できない。実際、大人の方がSNSをもっと使っているんじゃないですか」と苦笑いを浮かべた。
最後に「青少年がSNSに熱中するあまり、憧れる職業が『ユーチューバー』になった」とするある調査結果について、学生たちに再び質問してみた。もし「100万人登録のユーチューバー」と「ソウル大学生」のどちらかを選ぶとしたら?――75人中10人を除いたほとんどが後者を選んだ。
ユーチューバーを選んだ生徒が経済的理由を挙げると思いきや、そうではなかった。彼らにとっての「フォロワー数」は、自分の分野で認められていることを示す指標であり、収入以上の価値を持っているのだという。
一方、ソウル大学を選んだ生徒たちは「100万人以上の登録者を獲得するのは難しい構造」や「アルゴリズムに選ばれなければ安定的な収入は得られない」など、現実的な理由を挙げた。SNSの生態系をしっかり理解したスマートフォンネイティブらしい選択だ。TikTokerに影響を受けたミンジもその中の一人だった。
「インフルエンサーになりたいかですって? まったくありません。わざわざ有名になる必要があるんでしょうか」
(つづく)
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