2024 年 11月 17日 (日)
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スマホがないと友達と繋がれない [KWレポート] 大人は知らない「SNS漬け」という闇 (2)

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◇「SNSがなければ友達とどうやって会うの?」ジファンの世界は「DM」でつながっている

「スマートフォンがなければ世界が暗いんです」

釜山に住む中学1年生のジファン(仮名)にとって、カカオトークは「大人の世界」だ。電話番号やIDを知っていなければ「友達」になれないのが重荷だからだ。

そんなジファンにとって「自分たちの世界」はインスタグラムだ。放課後に友達を誘って自転車に乗ったり、新しい友達を作ったりしたい時、インスタグラムほど便利なものはない。リールに表示される「チャレンジ」を友達と一緒に真似して投稿し、周囲の反応を見るのも楽しみのひとつだ。

「お互いのフィードを見て気に入ったらDMを送ります」

ジファンにとってフィードは一種の「自己紹介」だ。ジファンがカラオケで遊んでいる姿をインスタグラムに載せると、一緒に遊びたい同年代がDMを送ってくる。自転車が好きなジファンは、一時期話題になった暴走自転車グループのメンバーとも連絡を取り合っていたが、危険に見えたため実際に参加することはなかった。

釜山地域だけでなく、仁川など首都圏にまで広がるジファンの友達。彼のスマートフォンは絶え間なく通知が鳴るのが日常だ。ジファンによると、30分ほどスマホを見ないとDMが20件ほど溜まるという。以前は700人ほど「相互フォロー」の友達がいたが、今は120人ほどに「整理」してもなお、連絡は続いている。

ジファンの1日平均SNS使用時間は平日で4時間、週末は8時間ほど。小学5年生の時に初めてスマートフォンを持ってからは、1日最大20時間も使っていたことがあるという。学校ではスマートフォンが回収されるが、持ってこなかったと言って誤魔化し、こっそり友達とリールのチャレンジ動画を撮る――これが日常だ。

たまりかねた両親はスマートフォンのロックアプリを入れたが、解除するのは難しくなかった。スマートフォンを手放せないジファンは「人間に立ち返れ」という両親の言葉に応え、10月初めから2週間、「青少年インターネット・スマートフォン治療キャンプ」に参加している。

午後10時には就寝し、午前7時30分には起床するキャンプ生活。SNSを見るために午前1時、2時まで起きて、遅れた睡眠を学校で補っていたのは数週間前のことだ。そのころと比べて身長が伸びる気がして嬉しいものの、キャンプ直前に提出したスマートフォンが話題に上ると顔が曇る。

「スマホを出す時、気分がよくなかったです。今も隔離されたような感じです」

顔をしかめながらも、ジファンはその瞬間にも「ショート動画」を見るように指を左右に動かしていた。

◇青少年の10人中4人がSNSの制御が困難

ヘリンやジファンのような子どもたちは、韓国社会の至る所に存在する。科学技術情報通信省と韓国知能情報社会振興院が2023年に発表した「スマートフォン依存実態調査」によると、国内青少年40.1%はスマートフォン依存のリスクがある。

10~19歳の青少年の36.7%が、短編動画コンテンツの視聴時間を調整するのが難しいとされる。過去にはSNSなどスマートフォンの使用が生活で最も重要な活動となり、それを自ら調整できない姿を「中毒」として病気の一種として捉えられていた。しかし最近では現象そのものに焦点を当て、「過依存」という名称も用いられている。

SNS依存(過依存)から抜け出すには「自己コントロール力」を育むことが重要だ。自治体の青少年センターや女性家族部の「国立青少年インターネット・ドリーム村」で、スマートフォンを使わない2~4週間の合宿キャンプを実施しているのもそのためだ。青少年インターネット・ドリーム村企画運営部長のシム・ヨンチュル氏は「同年代の仲間と直接会って規則正しい生活を送りながら、スマートフォンの使用を自ら制御できるように支援するのが目標だ」と語った。

簡単なことではない。今春に合宿キャンプに行ってから、5カ月間、1日3~4時間だけSNSを使う生活を実践しているヘリンにとってもそうだ。スマートフォンに手が伸びるたびに、ヘリンは「コインカラオケ」へ行く。キャンプでバスケットボールなどのスポーツをしてすぐに疲れ果てる経験をしたからだ。「疲れたらSNSできないでしょ。最初は月10回以上通って、22曲も歌ったこともあります」

一部の子どもたちは、依存を克服するために再びキャンプに参加することもある。韓国唯一のインターネット依存青少年常設キャンプ機関であるインターネット・ドリーム村では、2020年から再入所のキャンプを別途運営している。再入所の問い合わせが多い場合は年に最大2回まで実施している。試験運営の初年度を除き、過去3年間は定員が満たされて開催されている。SNSに立ち向かう子どもたちの闘いは、今もなお続いている。

(つづく)

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