韓国内外の航空会社がこれまで試験的に提供してきた機内Wi-Fiサービスを拡充し、本格的な顧客獲得のツールとして活用し始めている。現在、インターネット検索に加え、ゲームや地上の知人とのリアルタイム連絡が可能なサービスへと進化している。
◇日本航空、全クラスで無料Wi-Fiを導入
日本航空(JAL)は今年10月から国際線全クラスに無料の機内Wi-Fiサービスを提供している。ファーストおよびビジネスクラスでは無制限、プレミアムエコノミーおよびエコノミークラスでは1時間までの利用が可能だ。2012年に「JALスカイWi-Fi」を導入して以来、Wi-Fi環境の改善に努め、6年連続でAPEXから「東アジア地域ベストWi-Fi賞」を受賞している。
シンガポール航空もすべての座席で無制限の無料Wi-Fiを提供しており、国際線における機内Wi-Fiの普及をリードしている。
◇スターリンクを活用したハワイアン航空とエールフランス
ハワイアン航空はエアバスA330型機の「仁川~ホノルル」路線を含む機体に、イーロン・マスク氏が設立した「スペースX」の衛星インターネット「スターリンク」を導入し、ログインや決済の手続きなしで無料で利用できる機内Wi-Fiを提供している。スターリンクの導入機には専用ステッカーが貼られ、搭乗前にWi-Fi利用が可能か確認できる。
エールフランスも2025年にスターリンク導入を予定しており、導入後は飛行中に家族や友人とメッセージをやり取りできるほか、ストリーミング、ゲーム、ニュースチェックも可能になる。スマートフォンに加え、タブレットPCやノートパソコンなど複数のデバイスも同時接続が可能となり、快適な機内時間を提供する。利用には「Flying Blue」会員ログインが必要で、機内で簡単な手続きを経て会員登録もできる。
◇エアカナダ、無料メッセージサービスで韓国人利用客に対応
エアカナダは機内無料メッセージサービスとしてカカオトークの利用を開始。直行便の「仁川~バンクーバー・トロント」路線を含む一部のB787-9型機で対応し、エアロプラン会員はWi-Fi接続後に「無料メッセージ」オプションを選択することでカカオトークやiMessage、LINEなどでテキストメッセージを無料で利用できる。ただし、写真や動画の送信は制限されている。
航空各社はこのような無料Wi-Fiサービスの充実を図り、利用者にとって快適で多機能な機内エンターテインメントの提供を目指している。
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