韓国の殉職警察官1人当たりの葬儀費用支援額は現行で1000万ウォン(約110万円)で、2019年に増額されて以降、据え置かれていることがわかった。ただ、これは一般的な葬儀費用の50~70%にすぎないため、殉職警察官に対する礼遇が不十分だとの指摘が相次いでいる。
韓国消費者院の2015年の統計によると、平均葬儀費用は1380万ウォン(約150万円)で、土葬には約2000万ウォン(約220万円)、火葬には1400万~1500万ウォン(約152万円~163万円)がかかる。2024年現在でも、殉職警察官に対する支援額はこの水準に及ばない。
警察庁の統計によると、2019年から2023年までの5年間で殉職者は計75人、昨年は7人が殉職した。こうした状況を踏まえ、警察内では「国家に奉仕して命を落とした警察官への礼遇を強化すべきだ」との声が上がっている。
警察庁はこの問題に対応すべく、警察官が自発的に100ウォン(約11円)または1000ウォン(約110円)を毎月寄付し、殉職警察官の子どもに支援する「100ウォンの奇跡」キャンペーンを展開している。また、警察庁は葬儀費用の引き上げを予算編成段階で要請し続けており、2024年度予算案には葬儀費用を従来の1000万ウォン(約110万円)から1300万ウォン(約142万円)に増額する案が盛り込まれているが、警察庁が求めた1400万ウォン(約152万円)からは100万ウォン(約110万円)に減額された形だ。
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